[2109] ライターから見たジャンル研究その2「イベントレポ」

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

■ 総論
前回の映画評と違い、本当に見てきたことを書く仕事。
ただし、リリース資料と支給画像だけでこなす場合もある。
文字数が比較的ショートなものは、後者のタイプ。
その辺は、読めばわかると思います。
実体験型の場合、主催者側のコメント取りとイベントレポートの2段階になるのが基本。
別日程の場合もあれば、当日一緒に済ますこともある。

■ 発注元
地域メディアか特定分野に特化した編プロ。
編集者が独自に探してきたり、主催側から送られてきたリリースなどに触発されたり。
ライターから「行かせてください」というパターンは、ほとんどない。
発注タイミングは、早くて2週間前くらい。遅くて前日。
この手の仕事が好きなら、ある程度ヒマか、週末を空けておくこと。

ステージ袖から見た観客席
一般人の立ち入り禁止区域に入れるのも、ギョーカイっぽさのひとつ

■ 注意点
ここでは、土日のイベントで、土曜入り-日曜朝出しという速報パターンを想定しています・・・。

イベント担当者との連携。
当日にコメント取りで落ち合う場合、携帯番号はもちろん、服装などの特徴も伝えておく。
質問事項をあらかじめ渡しておくと、時間が短縮できる。
また、校正をお願いするタイミングと戻しの段取りを決めておくこと。
例えば、土曜日に現場へ入って日曜の朝イチにUPする場合、土曜日の夜に原稿のやりとりをする必要がある。
編集の内校もあるだろうから、結構、スケジュールがタイド。
一例として・・・14時撤収、18時までに原稿作成と編集者の内校、19時担当者渡し、20時戻しなど。この確約を、絶対にもらっておくこと。
また、わかっている部分があるなら、前日までに書いておく。
日時、場所、何回目か、主催、協賛・・・。
あと、夜までに入場者数が出せるかどうかも、担当者へ確認しておきたいところ。
実人数ではなく、最寄り駅の乗降客数から想定した値の場合もある。
「校正の戻しまでに、実人数出ます?」
なんて聞くと、いかにも場数を踏んでいるライターっぽい。

■ 個人的な感想
夏と雨が天敵。
秋晴れだったとしても、その日は校了まで、マトモな飯が食えないことを覚悟しておくべき。
とにかく忙しいので、現場での移動スケジュールを、ぜひとも組んでおきたい。
どこで何時に何が行われるかを整理して、「行ってみたら終わっていた」なんてことは避けたい。
開会式→イベントA→フードコート→ステージB→参加者のコメント取り→パレードC→主催者のコメント取り・・・など。
思っているより「歩く」。「疲れたし、この変でいっか病」にならないよう、ハイテンションで望むこと。これが、一番大切かな。
「いっか病」にかかってしまうと、後日、ライバル誌に圧倒的な差を付けられる。
逆に、どの記事よりも充実していると、疲れが吹っ飛ぶ。
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[2108] ライターから見たジャンル研究その1「映画評」

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

■ 総論
特定の映画を、いかにも見てきたかのように書く仕事。
インターネットで検索すれば「あらすじ」がわかるので、視聴の有無を問わずに書ける。
ただし、ネタバレをせずにネタをバラすという高度なテクニックが求められるため、ストーリーを知っているに越したことはない。
自分の場合、「ここを注意して見ると楽しめるよ」という着目点の紹介にとどめ、筋や展開には、あまり触れないことが多い。
フリーという性格上、ヒマなときにBSなどで映画を見られることが多く、この仕事との相性は良い方。
実際、見たことある率は「7割以上」か。

■ 発注元
映画の配給先だと、いわゆる「ひも付き」になってしまうため、内容が偏る。
好きな会社の映画をとことんライティングしたいなら、配給先もありだろう。
そうではなく、バラエティに富みたいなら、版権や関連グッズ商売をしている編プロ・代理店がお勧め。
ロイヤリティを扱うプロなので、版元からの依頼に加え、独自の情報配信サービスを行っていたりする。
(例・カーナビメーカーをクライアントとした「ロケ地紹介」コラムなど)

みんなの映画ランキング
自分なりに、一番気に入っている映画紹介の一例

■ 注意点
あらゆる意味でディズニー。
おそらく、直轄のプロモーションしか成り立たないのでは。
ディズニー以外から仕事が出ることなんて考えられないし、仮に出たとしても、協力は得られない。
唯一あるとしたら、ジャケ画などの公式アイテムを載せずに、私文扱いの感想で済ます程度。さすがに個人の考え方なら、口をはさんでこない。
映画評ではないけれど、ロケ先の撮影時には、ディズニーキャラを撤去してから行うのがセオリー。

■ 個人的な感想
プロモーション扱いになることが多いため、フィーの条件は良い方だと思う。
いわゆる「文字あたりいくら」の仕事ではなく、一式ン万円(自分の場合)。
ジャケ画などを借りる相手は企業の広報であるため、きちんとした手順さえ踏めば、即レスが期待できる。遅くて2日、早くて2時間後とか。
「素材提供承諾書」に、使用目的、使用媒体名、使用期間、想定読者層や人数、掲載期日が終わった後の処理方法(画像を破棄することの明記程度で可)、マルシーの確認などの基本事項をきちんと盛り込んでおくこと。この手間が、「映画評」の最たる部分。
テキストワーク自体は、ぜんぜんややこしくない。
ただし、「あらすじ」に終始しないような哲学が求められるだろう。この着目点が、シロートとプロを分ける。

[2107] 交通費から引かれた源泉徴収などの処理について

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

引かれすぎた税金は、経費扱いにして落とすことができます。
ただし、これから書く内容は、あくまでひとつの考え方に過ぎません。
別のやり方もあるでしょうし、「正解」ではないと思います。
ただ、税理士の先生に教えてもらった方法であることと、年商が1000万円以下の個人事業主には税調が入らないであろうことから、「自分の場合は、こうしています」という一例をご紹介します。

例えば、ライティングのフィーが、交通費込みで一式3万円だったとしてください。
交通費は、わかりやすく2500円かかったとしましょうか。
この場合の源泉処理ですが、本来であれば、30,000-2,500=「27,500円」に対してかけられるはず。
だって、交通費は源泉処理の対象にならないから。
ところが実際は、わざわざ交通費をアプリなんかで調べず、総額の3万円に対して行っていますよね。
実は、このことで、約255円の損をしているんです。
年間交通費の約1割って、バカにできなくないですか。

この損失。確定申告時の「租税公課」を使えば、経費として処理することができます。
やむにやまれぬ出費として、埋め戻すことが可能なんです。

租税公課の記入場所
申告書の左下にあるこの部分

もう一例。
今度は、税込み3万円というフィーの場合。
源泉徴収の対象は税抜きの正価ですから、27,778円に0.1021をかけるのが本筋。
ところが、同じく3万円で処理することが多いですよね。もしくは、支払先のフォーマットがそういう仕様だったりする。
この場合も、226円の損をしています。
年間で300万円だとしたら、2万2600円の損。
ぜひ、「租税公課」で損切りしておきましょう。

でも、案件ごとに逐一計算するのはめんどくさいですよね。
・・・ここからが、「年商が1000万円以下の個人事業主には税調が入らないであろう」の真意です。
あくまで自分の場合ですが、年間のフィー総額の0.8パーセントを、「租税公課」にザクっと入れています。
根拠は、255円と226円の平均値が、元値の約0.8パーセントだから。
いいかげんでしょ。
でもまあ、追求されないんじゃないかと、タカをくくっております。
ズレがあったとしても微々たるもの。
「租税公課」の処理をしていない方が、差額としては大きいですしね。

[2106] ライティングは、チーズバーガーの単品でいい

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

例えば「ナポリタン」が食べたいといったのに、ナポリタン味のケーキが出てきたとしたら、どう思いますか。
シェフいわく、プロとしてベストな一皿に苦心したんだと。
あれこれ考えた末の結論なんだと。
「知るかっ」て思いませんか。

ライターが納品するテキストにも、同じことが言えると思うんです。
発注者が想定している範囲の中で原稿を仕上げるのが、本当のプロ。
丸投げされている場合は別ですけどね。
料理にしろ文章にしろ、注文した人の意に沿うことを第一義にすべきでしょう。
作り手の主観は、かえって邪魔と感じられるかもしれないのです。

ケーキナポリタン
実在する「ナポリタン味のケーキ」

実際、編集者は、さまざまな打合せをして、ライターに指示を出します。
そのなかには、取材先の考えや社内の方針なども含まれるでしょう。
もしかしたら、「最初は一般的なテキストを見せておいて、プラスアルファが出そうだったら、取材オプションを売っていこうよ」なんて話があるかもしれません。
それなのに、取材の必要がない「完璧な原稿」を納品したら、「ちょっと待って」になっちゃいますよね。

あるいは、ライターに相当な知識があり、良かれと思って啓発的な内容を入れたとしてください。
ここまでかけるヤツは、そうそういないだろうと。
それ、事前に打ち合わせていない限り、ただの迷惑です。たぶん。
テレビで評論家の言うことを聞いていても、そうじゃないですか。
コッチの知りたいことではなくて、アンタの言いたいことに終始しちゃっている。

ですから、「認めてもらえるように、難しいことのひとつでも書いておこう」というのは間違い。
そんな時間があるなら、むしろ「求められていないコト」を極限まで削ってください。
もし文字数が足りないとしたら、それはライターのスキル不足。
結論を急ぎ過ぎていたり、本当に必要な要素が漏れていたり、やるべきことができていない証拠です。

[2105] アンケート回収方式の記事で気をつけること

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

記事のなかには、広告費のかからないものと、出稿するタイプのものがあります。
前者の代表例としては、事件の記事など。
あれは、犯罪者がスポンサーをして書かせているわけじゃない。
よって、ある程度、ライターの意のままに書けます。
「自分がベストだ」と思う文章でいいわけです。

一方の後者。
お金が絡んできますから、「自分がベストだ」ではなく、「スポンサーがベストだ」と思うものを書かなきゃいけない。
取材が伴う場合はまだ良くて、対象者の温度が体感できるため、そんなに難しくありません。
しかし、アンケート回収などで進める場合は、意外と手こずるんです。
「こんな情報、要らないだろ」と思われる内容が、多々あったりします。

この「要らないだろ」という判断は非常に微妙で、スポンサーからしたら、その一文を入れたいがために、お金を払っていることがある。
かつてあったのは、「お年寄りに、大変喜ばれた」といういきさつでした。
自分としては、そんなことにクドクド文字数を割くより、一般読者から見たメリットを入れ込むことの方が、重要に思えたのです。
しかし編集は、「これが言いたかったんでしょ」という判断をしました。お年寄りのいきさつに、費用をかけたんだと。
この視点、ペイドには欠かせない配慮かもしれませんよね。

野原に放置されたボーリングピン
無意味と思われるものでも、費用をかけているなら、意図があるはず

お金が絡む記事の場合、ライターのベストを目指してはいけない。
少し前にはやった、「忖度」をする必要がある。
スポンサーが望んでいる内容をほんのちょっとだけ上回るあたりが、満足につながるゴールとなるのでしょう。

じゃあ、じゃあ、アンケート丸まんまで、多少美化してあげればいいのかというと、そういうものでもない。
スポンサーはヨシとするかもしれないものの、編集者が黙っちゃいません。
なぜなら、スポンサー目線に偏った記事ができてしまうから。
何のために、フィーを払っているんだと。

難しいですよ、コレ。
フィーが低い事案なら、そこまで考えている編集なんていませんから、どうにでもなる。
そうじゃなくて、文字あたり10円ももらっている媒体だと、10円なりのクオリティを出さなきゃいけない。
ちなみに、今回のブログの文字数にして、約1万円もらっている計算です。
丸まんまじゃ、さすがにヤバかろうと。
そこで、スポンサーの公式サイトをのぞいて意をくんだりするんですけども、そうすることによって再び、「こんな情報、要らないだろ」感が醸し出されてくる。

正解なんて、たぶんないです。
非常にキビシー、頭がパンクしそう。
ひどいときなんて、1000文字に5時間かかりました。
まあ、だからこそ、フィーがいいんでしょうけど。

[2104] メインビジュアルが左ページに多い理由

~ライターとか、やってます【文章で食べていく方法】~

「ページを半分めくったときにね、ドワッとビジュアルが目に入ってくるでしょ。そのワクワク感に合わせてタイトルを付けてほしいんですよ」

冊子の編集者からそんなレクを受けまして、「なるほどねー」と関心いたしました。
この発想、Webにはないなと。
紙の場合はスクロールができないので、「ページをめくる」ごとにダイナミックな変化を起こす。
ビジュアルが左ページに多いのは、そのダイナミズムを意図的に作り込んでいるからなんだと。

つまり、読者の視点は、最初に左ページへ行き、めくり動作を終えてから右ページへ行く。
このとき、左ページのビジュアルと右ページのタイトルは、リンクしている必要がある。
タコヤキの画像が目に入ってきて、「家電製品の裏事情」的なタイトルでは、ポカンになってしまいますよね。

ページネーションのイメージ
よくわかんないイメージですみません

ガラス細工が目に飛び込んできたら、メインタイトルは「ガラス」絡みだろうと。
そういうイメージ茶濁なんです、これは。
紙の場合、キャッチとビジュアルの絡み度合いが、Webよりも一層濃くなる。

確かにWebはテキスト主導で、それを補足するのがビジュアルでした。
少なくとも、自分の記事スタイルはそうです。
ところが、紙はちょっと違った発想をする。
各ページが、劇の一幕みたいな役割をしているんですね。
幕のツカミはメインビジュアルで、そのイメージに沿ってテキストが走る。

ただし、このリクツがわかったうえで、タイトルを紛らわすのはアリ。
例えば、「星が海に浮かぶ街」とするなら、「あー、ガラスが星と関係してんだな」という先行イメージを、苦も無く抱かせることができる。
わざわざ、そのためのテキストを付けなくても済むわけです。

画がドワッっときて、タイトルがバシッと目につく。
このテンポ感って、なかなかおもしろいと思いませんか。
本文の作りも、おのずと違ってきますよね。
うーん、やりがいがあるな、紙。
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てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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