[2208] 生ごみの減量を食材づくりから考える?

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

横浜市が、食べ残しを減らす取り組みとして、子どもに向けた紙芝居を制作したそうで。
あそこは、そういうことを、良くやるんです。
確か、先行して青葉区の事務所でも、紙芝居を作っていたんじゃないかな。
しかし今回は、世界自然保護基金(WWF)ジャパンと連携した本格的なもの。
にしては制作部数3部と、えらくこじんまりしていますが。

さて、この報道を見て、「おかしいな」と感じるところがありました。
それは、担当部署が「環境創造局」となっていたところ。
ゴミは「資源循環局」ですよ。「環境創造局」の業務っていったら、公園や下水道整備などですよね。

環境創造局マターのゴミ問題
「環境創造局」としている『東京新聞』の記事

ちなみに、横浜市のリリースを追ってみたら、本件の案内が「資源循環局」から出ていました。
【参照】 紙芝居「おひさまトマトのトマゴロウ」完成発表会のご案内
案の定という感じ。
横浜市が推進する「ヨコハマ3R夢プラン」との連動なので、他局の管轄になる訳がない。
紙芝居の趣旨も、3Rの中の「リデュース」ですよね。
「食べ残しをなくそう」は、「生ごみを減らそう」から来ているはず。

ちなみに、古い記事ですが、「食べ残しをなくそう」系の取材をしたことがあります。
【参照】 「食べきり協力店」とは

もしかしたら、『おひさまトマトのトマゴロウ』というアグリカルチャー的な内容なので、校庭や園庭を担当する「環境創造局」がコメントを出したのかもしれない。
でも、普通に考えたら、「資源循環局」マターでしょ。リリースも出しているわけだし。
この記者、聞く相手を間違えている気がする。
ゴミ問題のはずが、野菜づくりになっちゃったというオチ。
・・・ところで、紙芝居は「製作」なのか?
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[2207] コマーシャルという情報提供を受けられない、NHKの公共性

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

NHKがWebからも「受信料」を徴収しようとしている問題。
その背景にあるのは若い世代のテレビ離れとされ、新たな収益源を確保するねらいなんでしょう。
そこに「待った」をかけたのが高市早苗元総務相。NHKに三つの疑問を投げかけました。

1.ネットの同時配信って、みんなが望んでいることなの?
2.もしテレビが主体でネットが「補完」的な役割を果たしているとしたら、時期尚早じゃないの?
3.経費をじゃぶじゃぶ使ってない? 子会社とか大丈夫? 適切な「受信料」になりそうなの?

高市さんのご指摘、さすがと言うしかないですな。
総務相、続投してもらいたかったです。

NHKのWeb受信料
高市3条件を報じる「日本経済新聞」の記事

それはそれとして・・・。
NHKのリクツというのは、情報をあまねく伝える公共放送なんだから、税のような課金方法があってしかるべしというもの。
天気や災害情報、新たな政策、ときに紅白や大河ドラマなどを、誰でも見ることができる。
極論すると、NHKの情報配信サービスに乗っておけば、遜色のない生活ができますよと。
プラスオプションは、民放を利用してねと。
まあ、それなりに、合理性のある考え方といえるでしょう。

でもですね、自分は、NHKに固有の落とし穴を見つけてしまったんです。
民放にあってNHKにない情報配信の盲点。それは、コマーシャルが見られないこと。
遜色のない生活を送るうえで、コマーシャルの果たしている役割って大きいですよね。
消費財やサービスを選ぶときの参考情報に、十分なり得ている。
このサービスが利用できないことって、公共性に欠けているんじゃないでしょうか。
NHKだけで生活することが事実上難しい限り・・・は言いすぎですけど、内容に偏りがある限り、勝手に徴収されても困る。

水道やガスのように、そろそろ従量制を検討してみたらどうですかね。
ただし、合理的な一面もありますから、百歩譲ってゲタを履くところまでは認めましょう。
それ以上ゴリ押しすると、このギロン、跳ねちゃいますよ。
情報は選ぶ時代なんだから、視聴者と妥協していかないと。

[2206]「戦闘」のコトバはどこへ? 政治家の首に終始したPKO問題

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

稲田大臣の引責辞任で幕を閉じたかに見える、自衛隊の日報問題。
これって、「戦闘」というコトバの使用が発端じゃなかったでしたっけ。
もし戦闘地帯なら、自衛隊の派遣はNG。
問題なのは、大臣の首より、コッチの話ですよね。

本来の出口設定は、「自衛隊の撤退という判断をどこで行うのか」、あるいは「事実上、戦闘地帯でのPKO活動を認めるべきか」にあるはず。
その次が、「一隊員のメモは公文書扱いになるのか」。
これらの結論が出ていないので、総論としては、何も変わらずに終わったという呈。

ビジネスの世界で使う「わび文」は、[トラブルの経緯]-[トラブルが起きた原因]-[再発防止策]の3点セットが基本でしょ。
担当者の人事なんて、むしろ問われない。
ところが、政治の世界に限って、人事オンリーなわけです。おかしくないですか。

稲田隠しの報道例
幕引き報道例としての『NHK NEWS WEB』

何か不具合が起こったときのゴールは、普通に考えれば、カイゼンですよね。
仕組みや制度に落とし込んでこそ「決着」となる。
ところが、この国の政治家は、人を追い込んで終わりなんですな。

家計学園にしてもそう。
あれだけ大騒ぎして、どんな仕組みや制度ができたんでしたっけ。
唯一救いなのは、獣医学部を新設する場合の「石破4条件」ができたこと。
あの人はさすがですよ。
ゴールを制度に置いている。
だから、物事が前に進むわけです。
人事はいっとき、制度は普遍。
人事は政治家内の問題、制度は国民が影響を受けるアウトプット。

マスコミもおかしいって。何で議論がズレていることに触れないんだろう。
もしかしたら、暗黙の了解があるんですかね。
与野党共に「何かあったら、お互いに水掛け論をしあって、ウヤムヤにしちゃいましょう。いつでも取り換え可能な大臣の首一つで、オシマイってことに・・・」みたいな。
政治部の記者も、それがわかっているから、これといって騒がない。
だとしたら、あまりに稚拙。時間のムダ。
だって、なーんにも変わってないでしょ、結局。

[2205] 横浜市長選の投票率低迷は、旅人と観光客が多いから

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

この間、人を「住人」「観光客」「旅人」で分類する方法についてご紹介しました。
地域に縛られている人・・・例えば、この道50年も続く中華街の店主なんかは「住人」。
たまたま住んでいる人・・・都内に勤めていて、町田でも浦和でも良かったんだけど、何らかの理由で横浜に住んでいるような人が「観光客」。
通過途中の人・・・実家が九州で、合格した横浜の大学寮に住んでいるような学生は「旅人」。
さて、彼らは、どれだけ政治に関心を持つでしょうか。

わかりやすいのは、通過途中の「旅人」。
カジノ法案なんて、在学中には具現化しない話ですから、論点になり得ない。
彼らにとっては、かなりどうでもいい話題。
次に、たまたま住んでいる「観光客」ですが、彼らは2通りに分かれると思うんです。
それは、転勤や子どもの進学などの可能性を残す「純観光客」と、ある程度のライフステージが固まってきた「住人予備軍」。
比較的若い「純観光客」は、政治に関心を持たないでしょう。
最後の「住人」は、自分の住む場所がすべて。

さて、ベッドタウンかつ観光地の側面を持つ横浜って、「住人」がどれだけいるんでしょう。
横浜市長選の投票率は、そのまま「住人比率」だと思うんですよね。

横浜市長選の投票率推移グラフ
グラフと記事の内容は『カナロコ』参照

09年の投票率が高かったのは、衆院選と絡まっていたから。
「旅人」や「観光客」も日本人なので、国策を問う選挙に出向いたのでしょう
一方、地域性を問う市長選には、関心が無い。
そんな推測が、容易になり立ちます。
つまり、「住人の心」をいかにつかむかが大切。

なのに、今回の選挙対策は、若い世代の流動票を囲い込む方向らしいんですよ。
つまり、「観光客」「旅人」ファーストだと。
もし地方都市なら、地元の大学や地元の企業を選ぶ人もいるでしょうから、「観光客」「旅人」ファーストが成り立つかもしれない。
しかし、横浜は違うでしょ。
本当に横浜が好きで、横浜を選び、横浜の将来に関心のある層は、「住人」ですよね。
カジノに賛否しているのも「住人」だし、子育ての安否を分けているのも「住人」。
国政選挙とは、そもそものロジックが違うんです。
「住人」やその勤務先が多い都知事選とも異なる。
これはね、もともと3割しかないパイの取り合いなの。そこが当落を分ける。
当たり前のことだと思うんだけどな。

[2204]「1記事100円」の仕事に独占禁止法適用か

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

13日の読売本紙を見たら、「労働市場に独禁法 議論へ」という記事が載っていました。
クラウドなどを通じて受発注する仕事は、契約書を結ばないことが多い。
きちんと業務請負契約を締結していれば独禁法の対象になるので、アホみたいな価格の案件は廃除されてしまう。
だから、意図的に契約を回避しているのではないか。
もしそうなら、これから刺しにいくよ・・・という趣旨だと思います。

一方は、質を求めていないから「安く」振る。
他方は、お小遣い稼ぎだから「安く」てもいい。
一見すると、そんなバランスが取れているように思えるものの、実はアウトなんだと。

労働市場に独禁法 読売新聞
Web上には出ていないようなので、誌面を謹写

この独禁法。
独占の禁止というより、価格統制力を問う法律なんです。
大学で習ったのは、当時、人気があったキリンビールのケースでした。
キリンさんが10円値下げをすると、他社も追随せざるを得ない。
シェアの取れていないライバルはじり貧となり、やがて市場から撤退する。
そうなったらキリンの天下。市場を独占し、1缶1000円でも商売が成り立つだろう。
よって、価格統制力を持った段階で、独禁法の対象になる・・・そんな話でした。
つまり、消費者が納得ずくで1000円のビールを買っていたとしても、アウトなものはアウトなんです。

そうなると問題は、クラウドが価格統制力を持っているかどうかでしょう。
独占ウンヌンという話じゃない。
「1記事100円でヤレ、嫌なら他をあたれ」
この状況に対し、「お小遣い稼ぎだから安くてもいい」と応じたとしても、アウトなものはアウト。
合意形成が意味をなさないという点では、ビールと同じリクツになります。
じゃあ、シロートが書いた文章にセミプロ並のフィーを払わないといけないのか。
問われるのは、ソコですよね。

たぶん、「ある程度のクオリティに対し、ある程度のフィー」というのが、裾値になってくるんじゃないですか。
量より質が問われ始めるでしょう。
いいことだ、それは。
ライティング・・・つまり情報発信は、お小遣い稼ぎなんかでヤルもんじゃないんですよ。
正しい情報を、誤解のないようにわかりやすく伝えられるから、報酬が伴う。
コピペしてリライトかけて無為なバイナリデータを量産したって、価値はないの。
独禁法、ウェルカム。

[2203] 官公庁主催のツアーを疑ってかかる・続編

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

[2200] で取り上げた、旅行業法の登録をしていない官公庁が、直接、ツアーを企画・実施してしまったという問題。
氷山の一角ではないのかという部分と、どうやって見分ければいいのかということに、言及させていただきました。
そしたらですね、ここにきて、類似ケースが続々と出てきたようなのです。

例えば、川崎市の地域間交流事業「ふれあいサマーキャンプ」。
市内の小中学生を対象として、3泊4日の日程で他県の自然や文化に触れさせていたものの、その内容が旅行業法に抵触すると判明。今年の開催は急きょ、中止となった模様。
あるいは、神奈川県平塚市の交流事業。
こちらは、伊豆市と岩手県花巻市へ小学校高学年年生を派遣する予定でした。しかし、同様の理由から、今年の実施は見送りに。

官公庁主催のツアー
平塚市のケース、「毎日新聞」から

これらのツアー、何が問題だったのかを、少し調べてみました。
すると、旅行業者にしかできないことというのが、主に3点あるようです。
・運送と宿泊がらみ
・収益を前提とした集金
・企画商品としての組み合わせやアレンジ
これらの項目がいずれか1点でも含まれていたら、官公庁にはできない。

じゃあ、じゃあ、私たち利用者は、何を根拠にヨシとダメを見極めればいいのか。
まず、旅行業者に委託していて、そのことが外見的にわかる場合は、オールOKです。
そうじゃない場合、以下のすべてをクリアしている必要がある。
1.「運送と宿泊がらみ」ではないこと。
現地集合かつ日帰りならヨシ。
2.「収益を前提とした集金」ではないこと。
施設利用料を実費で集めたりするのは構わない。
3.「企画商品としての組み合わせやアレンジ」をしていないこと。
ここは微妙ですよね。例えば、「七福神ウォーキング」などは、実質、組み合わせと見なされていないようです。
「大河ドラマのロケ地を歩く」みたいなのもセーフ。
問われるのは、施設系の組み合わせ・アレンジなんでしょうよ、たぶん。
博物館で学んで、漁港の食堂で食べ放題組んで、アウトレットモールで買い物・・・なんていうのはアウト。
結構ギリギリなのって、ありますけどね。
言えないけど、自然科学館的な施設で見かけました。あれは、本来ダメなんですな。

ちなみに、友だちと一緒にスキーへ行くことが決まり、幹事として仕切った場合。
こういうケースは事業とみなされないので、セーフなんだそうです。
なので、ツアーをしている官公庁と参加者全員がお友達になるという、クリアの方法もあります。
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Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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