[2234] おフランスなんて要らないし、ニトリでいいじゃん

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

9日の朝日新聞経済面に、大塚家具の業績不振に関する記事が載っていました。
その真横に位置していたのが、日産の純益増を報じる記事。
ちなみにトヨタも、過去最高の伸びを示しているようです。
好対照ですな。

大塚家具のお家騒動は置いておいて、そもそも家具にお金をかけなくなったんでしょうか。
確かに、かつてのような「おフランスのダブルベッドがドーン」みたいな家って、見かけなくなったような気がします。
ニトリでいいじゃんみたいな。
ちなみに、ニトリの公式サイトで出している財務状況を見てみたら、ここ5年、右肩上がりでした。
ついで・・・と言ったら怒られるけど・・・フランスベッドは、売上ベースで変わらず、利益ベースで凸凹。総じて大きな変化は起こっていないようです。

大塚家具の業績不振を報じる記事
大塚家具の赤字を報じる「live door NEWS」

以前、会社勤めをしていたころ、自分の直属の部下が大塚家具から転職してきたヤツでした。
彼いわく、「鏡は厚くないと、微妙にゆがんで映る」そうです。
だから、いい鏡は高いんだと。
まあ、リクツは分かりますけどね。
一般家庭が、そこまでの価値を求めているんでしょうか。
わざわざタンスを買わなくても、1000円の収納ケースでいいや。
部屋のスペースがもったいないから、ソファベッドにしようよ。
そういう波が、高級家具メーカーに押し寄せているんだと思います。たぶん。
だって、家具にお金かけないもの。

もし、巻き返しを図るとしたら、「鏡は厚くないと、ゆがんで映る」みたいな情報発信が必要なのではないでしょうか。
収納ケースよりタンスのほうが、服の持ちがいい。
ソファベッドよりおフランスのベッドのほうがぐっすり眠れる。
・・・かどうかは知りませんけどね。
理由のないところに費用はかけないでしょ。

そうだ、思いつきで恐縮ですけど、世代間で家具を譲るという風習もなくなりましたよね。
おばあちゃんのタンスを現代風にリメイク。
昭和の記憶、「三面鏡の化粧台って、こんなに便利だって知ってた?」
・・・かどうかは知りませんけどね。
そういう情報発信をすりゃいいのに。
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[2233] フリー独禁法、続編

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

フリーランスいじめを既存の労基法で守るのか、それとも独禁法の規制対象に含めていくのかという問題。
以前からウォッチしていましたが、いよいよ「独禁法で刺す」という方向でまとまるようです。
要は、被害者から損害賠償を起こさずとも、不法行為そのものが取り締まり対象になるよと。
いや、これは、スゴイ変化だな。
いいかげんなことが、一切できなくなる。

本件。いままでは、労働者の味方とも言うべき読売新聞が力を入れていたようです。
ところが2月に入ってからというものの、インテリやハイソサエティな読者を持つ朝日や日経も追いかけ始めている。
まあ、使用者側への呼びかけを含むんでしょうね。
いずれにしても、良いことです。

2月2日付、朝日新聞の「フリー独禁法」
朝日新聞の総合3面、デジタル化していないようなので、リンクはありません

さて、前々回のこのコーナーでは、読売新聞が報じた「他社との契約制限」について触れました。
解釈のうえでは、エクスクルーシブ契約も制限することになりかねないので、それは本末転倒じゃないかと。
ところが2日の朝日新聞は一転、「発注側の不当な要求(優越的地位の乱用)が違法行為」との線引きを示しました。
なかでも泣けるのが、以下の記載。

「仕事内容などの約束を守らない」

ワーイ、バンザーイ。
コッチは、2日前にもらえるはずの取材資料が前日の夜8時に送られてきて、泣く泣く準備してんだよ。
それに、朝から1日待ってて、機会損失を起こしてんのっ。
しかし、これからは、そんなことがあったら「刺しちゃう」。
公取に出張ってもらう。
こんなときのために税金払ってんですからね、せいぜい、国には働いてもらわないと。
ワーイ、バンザーイ。

あっ、そしたら、発注先が一つなくなるか。
やめた。
「公取に出張ってもらう」と脅しちゃう。

まあ、実際は、営業担当の個人差ですから、へっぽこがキチンとするよう教育してもらうってことなんでしょう。
イイネ。何かあったら、コッチには公取が付いている。
「約束を守れ」が、空の文句に終わらない。
そうだ、資料を催促するメールのヒナ型があるんですけど、それを変えておきましょう。
もはや、独禁法の規制対象だと。

 なお、昨今の法の見直しにより、発注者側が優越的地位を乱用し「仕事内容などの約束を守らない」などの事態に至った場合、公取委による取締が適用される見込みです。
 御社と当方で何とかなる性格のものではございません。重々、ご了承ください。

あー、楽しい。

[2232] Society5.0で掘り起こす、効率の良い砂場遊び

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

読売新聞本紙は26日、「規制のサンドボックス」制度なるものを、一面トップで報じました。
サンドボックスというのは砂場のことで、
「この砂場の中だったら、うるさいこと言わないから、何でも自由にやってごらん」
的な、規制緩和を考慮した社会実験の場を設けていくようです。

その一例として取り上げているのが、登下校する子どもの画像を送信する「見守りカメラ」。
既存の電波法では、(放送事業者以外が)カメラ画像を送ってはいけないことになっているそうです。
でも、この砂場ならアリだよと。
ただし、事業そのものに対しては、有識者による評価委員会と政府のチェックが必要。
それと、時限立法で3年の縛りがある。

じゃあですよ、「おいしいビールを創るから、酒税法とっぱらってクレ」って話が通るかというと、さにあらず。
調べてみると、「Society 5.0」に絡んでいないといけないらしい。
何じゃ、そりゃ。

「規制のサンドボックス」制度に関する読売新聞の記事
「YOMIURI ONLINE」の元記事、「Society 5.0」には触れていません

この「Society 5.0」、内閣府発表の資料や一般記事を調べてみたモノの、いまひとつわからない。
ただ、狩猟社会(1.0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)、情報社会(4.0)に続く次世代の社会であることは確か。
以下、自分なりの飲み込み方で、「Society 5.0」を説明してみます。

まず、「規制のサンドボックス」制度の正式名称は、「生産性向上特別措置法案」なんですね。
名前にある通り、ムダを省いて生産効率を上げるということが、その一義になくてはならない。
最近よく聞く話題としては、タクシーの相乗り制度だったり、ロボット・IoTの活用だったり。
なので、単に「おいしいビール」じゃダメなんです。「この方法だと、ビールとウイスキーと日本酒が一緒にできちゃう」とか、そういう生産性向上絡みなんです。たぶん。

次に主眼となるのは、「個人のお悩み相談」でも可であること。
いままでは全体主義というか、新幹線を敷いておけば「国民」の移動力が高まる的な、マス対象の施策でしたよね。
それがどうやら「Society 5.0」では、「アマゾンの配達を早くしてクレ」とか「電気代が高くて困る」といった、日常的で細かな問題の解決を目指している模様。
そして、煎じ詰めると、ここで問われているのも「効率・生産性」なんです。
人が一個一個荷物を届けるんじゃなくて、ドローンで一斉に配りますよ。
ガス会社が発電にも乗り出してバリューチェーンしますよ、安くなりまっせ。

つまるところ、「Society 5.0」というのは、「効率化が行き渡った、人それぞれにとって暮らしやすい世の中」という理解でいいんじゃないでしょうか。
そのための実験場として、砂場を作るよと。

自分は最初、「規制のサンドボックス」制度のことを、「とりあえずやってみる課」のような存在だと勘違いしていました。
そうじゃなくて、「効率化」というキーワードが刺さっていないと当を得ない。
かつ、ターゲットは個人の快適性・利便性。
だから、実験は多種多様であっていい。マスじゃなくて日常的なロングテールをすくいなさい。
無人トラックOK、スペースシェア万歳、位置情報の活用も大賛成・・・そういうことみたいです、たぶん。

[2231] フリー独禁法で、エクスクルーシブ契約はどうなる?

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

フリー独禁法・・・って、勝手に呼んでますけど。
フリーランスという雇用形態をきちんと法の網で保護していこうという動きが、昨年夏あたりから本格化しています。
当時 [2204] で取り上げたのは、お話にならないようなフィーを押しつけてくるクラウドサービスの例でした。
受発注者の双方で納得をしていたとしても、クラウドが「価格統制力」を持った時点でアウトなんだと。

続いて今回、読売新聞が報じたのは、「他社との契約制限」についてでした。
例えば、「同じような案件を他社から受けるなよ」といったシバリですね。
「価格統制力」よりも広い、いわば「市場統制力」。
そう考えれば無理ない話なんですが、実はこの業界、「エクスクルーシブ契約」っていうのがあったりするんです。
まあ、文字どおり「同じような案件を他社から受けるなよ」です。言うなれば。
ただし、「言うことを聞かないと仕事出さねぇぞ」という上からニュアンスではなく、「倍の条件を出しますので、競合から声をかけられても断っていただけますか、あっ、3倍ですか。わかりました」的な下からトーン。

フリー独禁法の記事18年1月
19日1面トップで報じた「読売新聞」

まあ、2倍・3倍っていうのは、俗に「先生」と呼ばれているクラスでしょうけどね。
そこまで行かずとも、いわゆるオイシイ仕事であることは確か。
それ禁じちゃうのは、やめてくんないかなぁ。

あと、自主規制というのかギョーカイのシキタリというのか、下請けとしてクライアント先へ同行するとき、あえて名刺交換しない場合があるじゃないですか。
「私は外部の人間なので、お名刺を頂戴するだけで、スミマセン」みたいな。
あの意図するところは、「直発注はやめて、きちんと編プロさんを通しましょう」ですよね。
ああいうのも、「他社との契約制限」に含まれてくるんでしょうか。

なんだかなぁ。
「価格統制力」のときは諸手を上げて賛成でしたが、ちょっと、雰囲気変わってねぇか。
エクスクルーシブを依頼されるって、プロ中のプロと見なされたってことなんですよ。
うれしいことなの。
フリー独禁法によってフィーが安くなる・・・バカ言うなって。本末転倒だって。
たぶん、フリーのアナウンサーとかでもいそうですよね。
もっと言えば俳優か。
このドラマが放映されている間は、頼みますから、刑事モノには出ないでくださいよ・・・的な。
他人の心配している場合じゃないか。

個人的には、たぶん今後も、エクスクルーシブを受けると思います。ただし、公式ではなく内緒で。
というか、ある程度いい条件だったら、自主的にそうするけど。
うーん、でも、これは根本解決じゃないな。
だって、独禁法ってことは、摘発があるってことですもんね。
どうすんだよ、オイ。

[2230] 成人式リベンジで救われる「子ども」たち

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

着物の販売・レンタル業を営む「はれのひ」が、お金だけ取ってトンズラした件。
被害に遭った新成人に対し、新たにイベントなどをサポートする動きがあるようです。

公的な例としては横浜市。
まだ検討段階ですが、市として何かしらの式典を開催するらしい。
ほか、個人ベースでは、振り袖撮影のボランティアなどが散見されていますね。
自分の知り合いのカメラマンも、そんなサポートをしているそう。
また、芸能人のキンコン西野は、撮影会に加えてナイトクルーズをプレゼントするとのこと。
地獄に仏、北風のやんだ小春日和。
被害者でなくとも、救われた気がします。

横浜市の成人式リベンジ
横浜市のリベンジ予定を報じる「YOMIURI ONLINE」

ただ、それと同時に、「成人式って、そもそも何なんでしたっけ?」という疑問が湧きませんか。
ファッションショー?
巨大な同窓会?

調べてみたところ、その趣旨は「おとなになったことを自覚し、みずから生抜こうとする青年を祝い励ます」にあるそうです。
うがった見方をすれば、他人からの援助に乗っかっている限り、「みずから生抜こうとする青年」ではない。まだまだ子ども。
むしろ、今回の事件をきっかけにして、オトナとしての対応が求められるのではないでしょうか。

じゃあじゃあ、仮に被害者が団結して訴訟を起こした場合、
「振り袖が着られなかった」
「友だちと会えなかった」
がどれだけ強い主張になるかというと、これは疑問です。
事件とかかわらず、振り袖を着ずに独りで過ごした成人だって、いるでしょうから。
おそらく、金銭的な詐欺罪が「主」であって、気持ちの補償は「従」に過ぎないでしょう。

それがわかったうえで、不十分な「従」の部分を我々が肩代わりしますよ・・・というのなら、上記のようなボランティアの筋が見えてくると思うんです。
そうじゃなくて、この事件の「主」は気持ちなんだ、かわいそう・・・という建て付けなら、それは、被害者をオトナと見なしていないことになる。
けっして「ボランティアに反対」ってことではないんだけれども、「かわいそうな子どもをグループ化して、オトナが支援する構図」というのか、「社会人の仲間に入れてあげない上から目線」というのか、そんな突き放し感を、逆に覚えてしまうんですね。

むしろ、自立して「はれのひ」と戦うことをサポートしたり、何をどこですべきか教えてあげたり、その費用をクラウドファンディングしてあげたり。
そういうことが、仲間へのサポートなんじゃないかな。
じゃないと、単なるファッションショーのお手伝いになっちゃう。
それは、オトナがオトナにしてあげるべきことなんでしょうか。

少なくとも私から言える助言は、「最寄りで無料相談を開催している法律事務所へ行ってみては」ということです。
勝訴は見えていますから、絶対的に有利。
そして、万が一「はれのひ」が破産した場合に備えて、訴訟費用をファンディングしておく。世間の注目度が冷めないうちにね。
君たちは「拡散」という強い武器があるし、そこそこ成功すると思うんだけど。

[2229] 黒岩知事の「ME-BYO」はもうけられる

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

医業の取材で、「未病」というコトバを聞くようになってきました。
病院の役割はもはや、病気を「治療」をする場から、未然にふせぐ「健康管理」の場へと、次第にシフトしつつあります。
医師いわく「病気にさせない」のが、これからの医院に求められる課題だと。

医療費の問題が無視できなくなってきた昨今、国や医師会によるバイアスもかかっているのでしょう。
「治療」しちゃったら高い、予防対策なら「安い」。
そういうわけです。
とくに神奈川県の場合、知事が「ME-BYO」を商標登録し、その周知に力を入れていますから、ここかしこで「未病」のオンパレード。
でも、県が言うところの「ME-BYO」って、ちょっと概念が違うんです。

「ME-BYO」の定義
「健康」から「病気」への連続的な変化全体を指すらしい(神奈川県のサイト)

わかりやすく言えば、「病気のなりかけ」といった位置づけでしょうか。
脳血栓にはなっていないけど、血圧が高いよとか。
骨密度が低めで、骨折したら治りにくいねとか。
治療が必要っちゃ必要だけど、あすどうなる話ではないレベル。

東京新聞は4日の記事で、
-(神奈川)県はストレスや悪い生活習慣など、数値化が難しい「病気前の段階」をデータにする技術開発を民間と連携して進めている。客観的に数値で示せれば分析や比較、改善がしやすくなり、生活満足度の向上や医療費削減につながると期待されている-
と報じました。

なので、医師が言うところの「病気にさせない」ではないわけです。
このニュアンス差。
微妙ですけど、見ているところが違うような気がします。
もちろん、早期発見・早期治療開始という意味では一緒ですが、一部の医院が呼び込もうとしているのは、もう一歩手前なんですね。
例えがいいかどうかわかりませんが、ミサイルに対するイージスシステムが「ME-BYO」。
ピンポイントで発射台をたたく戦略ミサイルが「未病」。
そんな風に使われちゃっているんじゃないのかなって思います。

なぜかというと・・・ここからは個人的な推測ですが・・・保険が適用されるのは、あくまで治療行為だから。
病気になっちゃったんじゃ、放っとけないから、負担しますよと。
つまり、イージスシステムの部分ですね。
他方、戦略ミサイルの場合、考え方によっては「まだ、必要ない」ともいえる。よって、どうしても必要なら、保険が適用されない自費扱いでそろえてクレと。
だから、ぶっちゃけた話、「ME-BYO」より「未病」のほうが高く売れるんです。
医療費の公的負担もないですから、国の施策とも合致している。

「病気にさせない」のが、これからの医院に求められる課題・・・というのはタテマエ。
お金持ちに「健康」を売るともうけられるね、黒岩知事バンザイ・・・がホンネ。
うっすらですけど、そう感じる現場って、少なくないです。
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Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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