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[2460] 六本木のジャングル

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

六本木にはジャングルがあるんです。
しかも地上24階に。

先日、某講演を丸っと記事にするという仕事があり、その会社へ呼ばれました。
ゲームや弟子書籍などで比較的有名な企業です。
受付は完全無人化。
向かって左へ行くと「昼間の明るいジャングル」、右には「夜の暗いジャングル」が広がっています。
この暗いほうがやっかいで、黒い壁にイルミっぽい動物たちを映し出しているんですね。
後で気付くことになるんですが、この黒い壁は、その先の打合せルームなどへ付くドアの役割も兼ねています。
ただし、ドアノブや取っ手などはなく、忍者屋敷のからくりドアのような感覚。
だから、「一番奥の左です」なんてメールされたって、わからんのですよ。
すっかり迷い、ジャングルを2周する有様でした。
それでもわからなかったので、担当者に電話して泣きつきました。

講演収録のカメリハ
講演前のカメラテストの様子

さて、講演の生収録ですよと。
動画じゃなくて、スチールとテキストです。
しかもこの日は、1人2役でした。

このような場合、レコーダーを回しっぱなしにして、ひとまずカメラへ集中します。
20分くらいですかね。ある程度いい画が撮れたら、そこではじめて講演を聴く。
注意していないと、
「その傾向をグラフにするとこんな形です」
なんてことがありますので、必要に応じてスライドも撮っておきます。
だって、後からテープを聴いただけじゃ、わけわかりませんからね。
ただ、今回に限って言うと、資料をいただけることになってました。
だから全然楽勝。
手描きのメモもわずか2行という、かなり機器任せな収録でした。

そうなんです。
講演などの収録があったら、「資料をもらえるかどうか」を必ず確認するようにしてください。
もらえない場合、「こんな形です」の内容を肉付けしなくてはいけません。
あとは、演壇にレコーダーを置いておいていいか。
講演中にフラッシュを使ってもいいか。
聴衆側の写真は必要か、顔出しOKか。
そんなところでしょう、事前確認としては。

実は、ダブルロケだったので、カメラのバッテリーが心配でした。
実際、撮っている最中にゲージが1つ減る始末。
でも、なんとかギリセーフ。
それより、ジャングルで迷った心理的プレッシャーが尾を引きました。
なんで忍者屋敷のようなことをしてんの?
絶対、わからんて。
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[2459] 世界を旅した教授の意外な結論

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

今回、検索にひっかかりたくないので、バンバン伏せ字でいきます。

東京都の某大学に著名な教授がいらっしゃいまして。
あるとき、人類が世界中に伝搬していった足跡を、自分自身の足でたどってみたそうです。
その目的は、ルートの確定というよりも、各地でどのような文化が花開いたか。
教授の研究はテレビなどでも取り上げられていて、“偉大旅”を英訳したようなタイトルが付されています。
偉大は「グ」で始まる単語、旅は「ジ」で始まるヤツです。

さて、この教授は医師でもあるので、考察の中身に医療も含まれるんですね。
今回のインタビューは、そちらがメインでした。
つまり、既存の西洋医療の枠組みなんて、100あるうちの「1」くらいなんだと。
そのたった「1」の中で、治るだの治らないだの、数値が高いだの低いだの言っている。
まるで「井の中のカエルだね」ってことなんです。
教授がそう言っていたわけではありませんが。

で、この教授。
某手技をキャンパス内で施術しています。

骨のズレを整える手技
現場風景、やっているのは教授

いわゆる一般的な整体や整骨ではありません。
独自の理論に基づいた固有の療法です。
名前は、引っかかりたくないので書けません。

モノは試しということで、同行したカメラマンや営業が体験していました。
そして、一様に、「抱えていた症状が軽くなった」と言うんですね。
この仕組みや様子は、別のメディアで正式に書きます。

ここからが本題なんですけど、こういうときって、自分は体験しないんですよ。
あくまで人にやらせて、その感想をすくうというのかな。
なぜなら、ファンになってしまうと、冷静な記事が書けないから。
その逆もありえますよね。
いったんマユツバに感じてしまったら、筆が進まないでしょ。
だから、傍観の立場を取っているんです。

食レポとかは別ですよ。
グルメなら、ファンになったところで弊害がない。
でも、体や医療のこととなるとね。第三者的な見方が問われると思うんです。
なので、乗っていかないようにしています。

今後、こうした「代替医療」の・・・何ていうのかな、怪しげな部分の真相解明?・・・取材を増やしていくそうです。
まだ、方向性が全然定まっていません。
記事に目的がないというのか、手探り状態からのスタート。
作り手がコレだもの。
まあ、いずれ、見えてくるんでしょうけどね。
とりあえず、

西洋医療の枠組みなんて、100あるうちの「1」くらい

というところが土台になってくるのかな。
我々は、99の部分を見ていないわけです。
それは言い過ぎか、95くらいにしておきましょうか。
中には、国家資格もあれば、地域に伝わる信頼された伝統医学もあれば、1億円のツボを買えばがんが治るみたいな詐欺行為もある。
ツボは取材しないでしょうけど、客観的に接している限りでは、おもしろそうですよね。
絶対、ファンにならないでおこう。

[2458] プレスリリース配信サービス

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

11月から新しくニュース記事を扱うことになり、プレスリリースの配信サービスに登録してみました。
プレスリリース配信というのは、企業や団体からの依頼で、マスコミに「取り上げてほしいネタ」を流すサービスのこと。
新商品の発売とか、発見した研究成果とか、新店舗がドコソコにオープンとか、そういった情報を一般より早く知ることができます。

ただ、誰でも登録できるってわけではなさそうで、メールによる審査みたいな手順がありました。
アンタ、本当にマスコミですかと。
もしそうなら、実績と、アンタが書いたことが証明できるものを見せなさいと。
形式的なプロセスでしょうけど、いわゆるギョーカイ人やプロに向けたサービスであるようです。

「PR TIMES」のトップ画面
リリース会社一例としての「PR TIMES」

リリースの内容は、ジャンルによって選べるようになっています。
そこでですな、こっそり自分の趣味も付け加えてみたんです。
(言っちゃっていいのか、こんなこと)
そしたら、メールが来るわ来るわ。
受信トレイ欄が、あっというまに埋めつくされてしまいました。
やっぱ、趣味のジャンルやめたわ。
それでも、1日20通くらい届くもんね。

何でも、リリース内容を個人のSNSなどで流してはいけないみたいで。
別に、いいと思うけどね。
誤解を与える書き方とかされかねないから、シロート禁止にしているんだろうか。

そういえばかつて、神奈川県警による「はまれぽ禁止令」ってのがありました。
オフレコや「書かない」ってことを暗に示唆した発言なのに、「はまれぽ」は、こぞって書いちゃう。
だから、記者会見や県警広報から出禁をくらったんです。
ちなみに、私じゃ、ありませんからね。余計なことを書いたのって。
まあ、オフレコの類いは別にして、事実以外の主観を交えちゃったりするので、シロート禁止なんでしょう。
あるいは、釣るような書き方とかね。

それはそれとして、各メディアの見方が、少し変わってきました。
あっ、ココ、あの会社のリリース使ったな・・・とか。
あんなに話題性のあるネタを、どこも使わないんだ・・・とか。
おっ、新店舗にさっそくロケ組むなんて、行動早えぇな・・・みたいな。
あと、現場での話題づくりにも有効。
「知ってます? コレって効果がないという論文、正式に出たみたいですよ」とかね。
総じて、一歩早く動けるっていうのかな。
なかなかに、なかなかです。リリース配信サービス。

[2457] フォトスタジオと収録スタジオの決定的な違い

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

「スタジオ」というと、ボクらはどうしても、写真のスタジオだと思ってしまうわけで・・・。

先日、某アーティストの取材がありました。
取材から撮影まで、全部ピンでこなすパターンです。
「じゃあ、どこでやりましょう」ということになったんですが、なんと、行きつけのスタジオを無料で貸してくれるとのこと。
やった、ラッキー。

ところが当日、指定された場所へ行ってみたら、収録スタジオだったんですね。
そりゃ、そうだよね。
音楽系のアーティストだもの。

で、困ったのが、天井の低さでした。
通常、室内で撮影するとき、「天バン」という技を使います。
自然な状態・・・というか、屋外・・・では、日光が、頭上からナナメに降り注いでいます。
これをフラッシュで再現するため、光をいったん天井に当て、その反射光で撮るんです。
わかりやすく、図にしてみました。

天井が低い「天バン」のイメージ
オチがバレバレですけども

んなもん、フラッシュのマニュアルモードで、照射角を広げればいいじゃないか。
プロのカメラマンなら、そう言うでしょうね。
でも、あたしゃ、プロのライターであって、カメラマンじゃなんですよ。
撮影ってだけで、ギリギリいっぱいなんです。

それと、「金魚鉢」っていうんですか? あのガラス張りになっているところのこと。
あそこからの反射がモーレツ。
「なんでコッチに影が出るんだ」みたいな感じで、ほとんどパニックになりました。
いわば、「金魚鉢バン」が加わるので、ライティングを計算できないんです。

結局、いろいろなところからいろいろな角度でテストして、もっとも自然に写るところを探しました。
後で見たら、自分の三脚が写りこんでいたりして・・・。
ああ、さっき、アッチから撮ったもんな。
もう、てんやわんやですよ。

ということで、「スタジオで撮影」には、2種類の意味があります。
一方は、ストレスフリー。撮影のために作られている。
もう一方は、てんやわんや。
当たり前ですけど、撮影のためには作られていません。

[2456] 治療選択肢の多様化で考えられること

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

最近、治療の選択肢を数多く提示することが、医院のトレンドみたいになってきました。
例えば歯科なら、入れ歯に限らず、ブリッジやインプラントもできますよとか。
また、治療に限らず漢方やはり・きゅうを勧めたりと、その範囲はかなり広がっています。

その背景として考えられるのは、「患者が治療を選ぶ時代になった」こと。
オマエのところは、治療方法が1個しか考えられないのかと。
それは医療の押しつけじゃないかと。
だったら他をあたるぜ・・・的な風潮があるのでしょう。
もしくは、そうした危惧を医療機関側が感じているのかも。

医療用のビタミンサプリ
医療機関でしか扱えないサプリなどが、治療選択肢に含まれつつある

さて、多くの選択肢を持てることはイイコトなんだけれども、要らないバッタが問題ですよね。
不動産の案内でも、鉄則みたいなのがあるそうじゃないですか。
最初の2物件はテキトーなものを見せておいて、3件目に本命物件で勝負するみたいな。

もっと言えば、詐欺の入り込む隙というのか、お金目当てで医療を売られることも起こりえる。
サプリがそうだとは言っていませんよ。
そうだなあ、例えば、
「ウチは古代文明インカ帝国の流れを引く○○式の施術をやっています」
とかね。
本当にあったら申し訳ございません。全くの架空で書いてます。
要は、何じゃソレっていう選択肢がどーやったって増えてくると思うのです。
そういうバッタを、いまでは規制がかかった「Before After」や「患者の声」で飾り立てる。
「お金目当てで医療を売られる」とは、そういう行為を意味しています。
もっと簡単に言うなら、効き目のないものをあるかのように宣伝して客を稼ぐ。
いわく、当院は治療の選択肢が豊富ですと。

ちなみに、こうした補助的・補完的医療のことを、「代替医療」と呼んだりします。
代替医療が欧米で増えてきたのは、みなさん、自分で判断できるから。
対する日本は、口コミのような他人評価を参考にするので、詐欺の入り込む隙が大きいんですよね。
売上NO.1とか、著名な芸能人御用達みたいなことをやっておけば、すぐ乗っかってくる。
だって、インチキとは言わないまでも、CMの多くがそうじゃないですか。
自分でコンドロイチンの論文を引っ張って調べるようなことはしないでしょ。

そのあげく、国が規制をかけ、堅苦しくなる。
余計に難しくなるから、誰も自分で調べようとしない。
悪循環だなあと思います。
医療系の論文なんて、インターネットでチャチャっと入手できるのに。

[2455] 「トウガラシは○○に効く」系の取材記事

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

別にトウガラシである必要はないんですが・・・。
いわゆる「みのもんたネタ」的な、数字が取れそうな記事を予定していたとします。
こうした場合、その筋の専門家に取材を申し込むわけです。

さて、インタビューを始めてから「トウガラシなんて、全然ダメですよ」なんて言われちゃっても、しょうがない。
あらかじめ記事案を振っておいて、大筋の了解が得られてから、日程の確保へ進みます。
その際、メディアの方針として、ある程度の構成が決まっていたりするんですよね。

[結論先出し] トウガラシは○○に効きます。
[その理由] チョメチョメという成分が、○○をナニナニしてくれるからです。
[話題の深掘り] そもそもトウガラシは・・・。
[行動喚起] こんなレシピもありますよ。上手にトウガラシを使ってみてください。

ガラスの皿に盛ったタカノツメ
トウガラシである必要はない、といいつつの茶濁でございます

もう、お気づきと思いますが、ここまで話を進めちゃうと、当日、やることがないんです。
これが「みのもんたネタ」の怖いところで、取材前に記事ができてる。
あとは当日、その内容を専門家におさらいしてもらうだけ。

もちろん、取材当日になって気付く発見もあるでしょうが、大筋は既定路線。
それじゃあいくらなんでもねってことで、事前に構成案を渡さなかったりすると、かえってピンボケの記事ができたりする。
トウガラシからスパイスにブレ、調味料の歴史が出てきて、中世の貿易事情を語られる。
そうなっちゃうと、もはやトウガラシの記事ではありません。
歴史の講義です。

このジレンマは、難しいですよ。
既定路線だと、やることがない。色濃い構成案に染まっちゃう。
かといって当日のアドリブを重視すると、別方向に反れる。
まあ、ドッチかだったら、既定路線ですよね。そのうえで、オリジナル要素をどこまで引き出せるか。
両者の中くらいで路線を外さないようにしつつ、道草を拾う。

もしこの記事が、「トウガラシって何ですか?」だったら、苦労しないんですよ。
まるっきりゼロの状態で取材できますから。
出てきた言葉を文字にするだけ。
しかし「みのもんたネタ」は、最初からねらった出口がある。
思いの外、強敵です。
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てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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