[2421] ド定番を避けた観光案内

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

連載を持っている映画のロケ地紹介。
4月号のお題は、「停電で都市機能を失った東京から脱出する家族の物語」だそうです。
これ以上は書けません。
事前情報によれば、実際の撮影が行われたのは仙台らしいですな。
さて、あなたなら、どうやって観光案内を組み立てます?
フツーにやってたらフツーのライターです。
連載を任されているからには、ウナルような構成にしないと。

自分がまず行ったのは、「仙台」というキーワードで検索をかけてみることでした。あえて、観光に絞りません。
すると、「仙台宣言」なるものを発見。
国連は、防災に関する世界会議で策定したガイドラインに、仙台の名前を冠したようです。
その背景には、東日本大震災があったんでしょう。
なるほどね。
映画には「避難時のサバイバル」的な要素もありますし、防災目線で見た「杜の都」という切り口にしてみましょうか。

仙台駅
それでいて、ある程度の定番スポットに触れる必要もある

いろいろと調べていくと、どうやら仙台市は、街の緑を「インフラ」と位置づけている。
イザとなれば避難もできるし、道路がふさがれたときの移動経路にも使えると。
よし、ケヤキ並木が見事な「定禅寺通」、この方向でイタダキました。

次は仙台城跡。
これは簡単。東日本大震災で崩れた石垣の復刻と絡めればいい。
自然の猛威は怖いけど、人知もあなどれないよね。感心するよね。

広瀬川もいっときましょうか。水害関係の何かが出てくるかもしれない。
そう思って、若葉区にある某防災系のスポットに電話したところ、オモシロイ事実が聞けました。
ここでは書けませんが・・・そんな広瀬川のウラ話を知りたかったら、この防災系スポットへ・・・的な流れで、合計4箇所の紹介完了。
牛タンとずんだは、記事と別のくくり枠で触れておく。
さすがに、防災とはくっつけられませんでした。

うん、映画のテーマに沿った、いい特集が書けたんじゃないかな。
撮影が行われたロケ場所には一個も触れてないですけど。
だって、「都内の環八に見立てた、ビルの並ぶ広域道路」なんて紹介したって、オモシロクないじゃないですか。
他方、ありきたりな「見逃せないマストスポット○選」にもなっていない。
それでいて、さらっと定番に触れている。
加えて、意識の高い家族に受けそうな内容。「仙台、行ってみるか」と。

所要時間4時間。フィーはそこそこ。まいどっ。
スポンサーサイト

[2420] キッチンで使うボールの撮影

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

取材よりも撮影を先に行い、しかも、インタビューで「えーっ、そうなんですか」的なファクターが出てくると、当然にして、
「撮ってない」
という事態が発生します。

今回のケースで起きたのは、某はり・きゅう院で用いていた「ボールきゅう」。
焼き切りのもぐさや、コマみたいな形をしているきゅうではないんです。
ザルを裏っ返して火の付いた炭を置き、そのうえからボールをかぶせた、「湯たんぽ」みたいなきゅう。
もちろん、撮影していません。いま、知ったんですから。
で、「撮れないですか」と。
あたしゃ、ライターなんすけど。

ボールきゅう
テストカットを見てビックリ

ほかの媒体ではカメライもやっているし、しょーがないから、撮ってあげますか。
ところがですな、このボールってヤツは鏡面なんです。
まず、周りにいるスタッフが丸写りなので、部屋の外に退去してもらいました。
その後、テストカットを切ってみたものの、フラッシュの光がかなり映り込むんですね。
ストロボをやめてスローカットで撮ってみたら、案の定、ブレブレ。
先に言ってくれたら三脚を持ち込んだんですが、すでにアフターフェスティバル。
なので、いろいろな角度から撮って、光がもっとも映り込まないカットを選びました。

なるほどね。
鏡面って、そうなるわけね。
いままでにも、車やショーケースなどの撮影で、自分が写り込んじゃうことはありました。
これは基本なので、やっているうちに気付くし、ごまかしようもある。
しかし、鏡面ってのはキビシー。
逃げ場がないっていうのか、ビッカビカに反射するんですね。
あと、ボールがかぶさっている下の部分に、どうしても影が出ます。
レフを当てても取り切れなさそうだし、どのみちスローカットなんですよ、鏡面は。
勉強になりました。
とはいえ、はじめから鏡面だとわかっている現場って少ないか。
営業がちゃんと聞いといてくれたらいいんだけど、そうなると、カメラマンが撮るもんな。
つーか、撮影と取材を一緒にヤレよ。こういうときのために。
とりあえず今回は、もともとアクシデントの代打屋ですし、ツーベースあたりが打てればヨシとしました。

[2419] 雑談で決まる、書籍タイトルのネーミング

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

4月発行予定の、歯科治療系書籍を手掛けることになりました。
書籍の営業は、いつもお世話になっている編プロさん。
入稿や編集は、今回初顔合わせとなる、某新聞系出版社さんです。

その第一回目の打合せを、先日、都内で行ってきました。
主な目的は「タイトル決め」。
まだ初回ということもあって、タタキとは言いつつも、ホンワカ過ぎるものばかり。
ここから具体的に、イメージを削りだししていきます。

「歯に悩んでいる患者というより、フツーの人ねらいなんだよね」
「やっぱり、情報拡散力のある女性を意識したいな」
「彼女らに『あっ』と言わせるタイトル、何でしょうなぁ」
「名医百選的な方向じゃないですよね、もっとキャッチーにいきたい」
「うーん・・・」
なんつって、一向に進まないワケです。

歯科治療用のマウスピース
とくに意図のない、歯科がらみの茶濁でございます

そんな中、「全然歯科医院へ行っていない人もターゲットに含まれる」なんて話が出まして。
むし歯の痛みはなくとも、歯周病にやられているんじゃないか。
これからの歯科治療は、健康なうちからの予防だよね。歯科医院を必要としていない人ほど、むしろ意識改革していかなきゃならない。
あーだこーだは続きます。

実は何を隠そう、私自身も、そんな「歯科医院を必要としていない」一人でした。
ところが昨年、「か強診」の書籍を担当したことがきっかけで、毎月通うようになったんです。

「ボクがそうでしたからね。しかし今では、毎月1500円払って定期健診に行っています」
「毎月でも、そんなに安いんですか」
「か強診は、毎月保険が使えるんです」
「毎月1500円って、いいコピーだよね。個人差があるので、そのままじゃ使えないけど」
「そのくらい値段が張るハミガキだってあるし、健康維持の出費にしては安い」
「常識を覆す安さ」
「そうだ、歯科治療の新常識にしようか。歯科予防の新常識かな」
「いいですね、類似タイトルがなかったら、ソレで行きましょう」

てな書籍が、たぶん、G.W.前あたりに出版されます。
一応ライターとして、タイトル付けに関わりました。実質、雑談の結果論ですけど。

[2418] 耳鼻咽喉科って、誰が行くところ?

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

耳鼻咽喉科といえば、耳・鼻・喉の病院じゃないの?
まぁ、そうなんですけど、実際は「加齢による感覚器の機能低下」が半数を占めるそうです。
喉でいえば、口の渇きや飲み込みの悪さ、それに誤嚥性肺炎など。
耳なら、加齢性の難聴や、とくに「めまい」なんかが多いそうですね。

つまるところ、昔はビンビンだったのに、いまはペナペナ。
若いころは平気でてきたことが、加齢とともにできなくなってきている。
そういう症状というのか自然現象を、何とかやっていけるようにリカバリーしていきましょうよと。
ある意味、老人施設のリハビリみたいなところが、耳鼻咽喉科にはあるんです。

で、もっともややこいのが「めまい」。
「めまい」の医学的な定義というのはなく、いわゆる「フツーでない状態」は全部「めまい」で片付けてしまうそうです。

保護色のメダカと影
何が起きているのかわからないときにも「めまい」を感じる

他方、専門医は「めまい」を、原因別に分けた3つから4つの症状として捉える。
詳しく書くとキリがないので、簡単にまとめると・・・

脳の血液が足りてなくて起こる失神のようなめまい(循環器の失調)
肉体の感覚と目から入ってくる情報が違っていて、頭が混乱するめまい(脳の情報統合失調)
まっすぐ歩けないめまい(運動機能の失調)
世界が回っているめまい(神経の失調)

先生いわく、原因が違えば、アプローチも違うと。
ところが、良くわかっていない先生が診ると、どれも一緒だと思ってしまう。
さらにいえば、上記の写真のように、「影に目が行ってしまって、全体像が認識できない」ような場合、脳は混乱してエンストするんです。
若い人なら理解が早いし、目そのものも鋭敏。
ところが年寄りは、目の機能もアレだし、脳の情報処理力もナニ。
よって、健康であるにもかかわらず、めまいを起こすことがある。

だから、「めまい」と思わないほうがいいかもしれませんね。
トリッキーなアート館に入ったときのような「オットット感」。ああいうものが、日常生活の中で起きてくるわけですよ。
これを「治せ」ってのは、なかなかに難しい。
「よく見て、理解せいっ」
って話なんですけど、そういうわけにもいかない。

おそらく、いまのうちから脳を柔らかく保っておくトレーニングが必要なんでしょうよ。
『脳トレ』という本は、将来、耳鼻咽喉科へ通院しないためのバイブルといえます。
そうすることで、若いころは平気でてきたことも、引き続きできちゃう。
機能疾患というより、脳の老化が問題という結論でした。

[2417] 満足の対価、自分のコトバが好きな人たち

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

インタビューをしていると、「自分が言ったコトバを一言一句変えないで載せてクレ」という方がいらっしゃいます。
テニヲハが間違っていようと、意味がわからなかろうと、そんなことはお構いなし。
「ホラ、オレがしゃべったセリフが、そのまんま書いてあるだろ」と。
彼ら・彼女らは、そういうことに満足を覚えるんですな。

意をくんで、わかりやすく変えちゃうと、かえって怒る。
「そんなこと、言っていないだろう」と。
これは、ライターとして、気をつけなきゃいけないことかもしれませんね。

伊東競輪の「接待所」
ドリンクコーナーではなく、どうあっても「接待所」だと

ボクらは、サイトやメディアの目的に沿って、内容やワーディングを選びます。
なぜかというと、「効果」こそが重要だと思っているから。
ここでいう効果とは誘客だったり知名度のUPだったりで、それぞれに違います。
また、それぞれに適した書き方があるでしょう。

しかし、クライアントの一部は・・・何ていうか、自己表現手段と考えているんですよね。
もっともやっちゃいけないことだけど、自分のコトバが載ることに費用効果を求める。
そして、満足を覚える。
「芸」と言ったら言いすぎですけど、やっぱりどこかで、パーフォーマンスを狙っているフシがある。

例えば「心と心の架け橋」とかだったら、まあ、わからなくもない。
だけど、
「ボクらがやってるのは、フィーチャリングであり、カップリングなわけ」
なんて言われても、多くの人はキョトンですよ。
なのに、「ベストなビジネスパートナーとの縁を持つ」なんて意訳したらダメで、「フィーチャリングであり、カップリング」にしないといけない。

商業チックに考えるなら、「効果」があってナンボ。
しかし、喜んでお金を払ってくれるなら、「自己表現」でもいいんじゃないかと。
判断が難しいですけどね。
それでイイってんなら書きますよ。コッチは。

[2416] 意外と守られていない「募集要項」の法規定

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

景気が上向きだしたのか、「人員不足」の声をそこかしこで聞くようになりました。
サイトコンテンツの場合、もはや、採用ページが当たり前になってきましたからね。
そこで気をつけたいのが、「募集要項」のルール。
あのね、これは、法律で決まっている事柄なんです。
雇用主が勝手なコトを書いちゃ、ダメなの。

良くやっちゃいガチな例を挙げるとすれば「限定」ですね。
男女や年齢別はもちろんのこと、「藤沢市在住者限定」とか「ヤル気のある方求む」とか、そういうのも含めてNG。
もし希望があるなら、実際の選考課程でふるい分けてください。
「募集要項」に載せるのは御法度。
でも、実際の取材場面では、「限定」がてんこ盛りなんです。

応募の列に並ぶ神様
力仕事につき、体力に自信のある方求む・・・的な茶濁でございます

なので、「募集要項」の取材は逐一、免責をお願いしています。
最終確認は、求人票が扱えるライターに振ってクレと。
もちろん、スタッフの座談会とか経営者インタビューならいいですよ。
実際、請けていますし。
そうじゃなくて、「募集要項」そのものは、ルールがわかっている人にやってもらわないと。

何ていうのかな、採用に関するコンプライアンスって、かなり低い気がしています。
要件を満たしていないサイトがとにかく多い。

待遇/当所規定により優遇

とかね。
規定があるなら、載せろって。
ないから、ボカしてるんでしょ。
というか、そう誤認されたところで、アウトなんですよ。
ほかにも、勤務地が書いてなかったり、業務内容の欄がなかったり。ザルもいいとこ。
そういう意識の経営者だから、取材するのが怖いんです。
法律に合わせようとしませんから。
平気で、「30代がベスト、車の免許を持っている人がいいな」なんて言いますしね。ドライバーを募集しているワケじゃないのに。
告発されたら、どうするんだろ。
その加担をするワケにもいかないので、お断りしています。
お仕事のお問い合わせ
カレンダー
01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -
プロフィール

てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

最新記事
カテゴリ
お世話になっているサイト様
最新コメント
最新トラックバック
コトバカウンター
special thanks to
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR