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[3213] 医師の残業規制法令化、「わたし、定時で帰れます」

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

2024年から、医師にも時間外労働の上限規制が課せられるそうです。
いわゆる残業が許されるのは、原則として年間960時間まで。特例が認められた場合、約倍の1860時間までとのこと。
仮に年間250日勤務だとすると、1日約4時間ってところですかね。
もちろん接患に限らず、カルテの整理、業者への指示出しなども含まれるはずです。
よって、「夜9時まで診察」なんて対応は、複数の医師がいないと、できなくなってくるんでしょう。

さて、その一方、いまいまの現場はどうなんでしょう。
医師12万人以上が参加するコミュニティサイトの調べによると、
勤務医の55%が「時間外労働の規制を遵守できない」と回答
とのこと。
これは、法規制を前に、医師へアンケートを行った結果です。

医師の時間外労働に関する意識調査
報道一例としての「時事ドットコム」、同じ内容のプレスリリースが手元に来ていました

では、どうやって残業を減らしていくのか。
これは、リリースにも記事にも載っていないんですが、例えば、
・医療業務設計の見直し
・オンライン診察などの充実
・診療看護師のさらなる導入
なんかが考えられます。

このうち覚えておきたいコトバは、「診療看護師」ですね。
要は、簡単な医療行為のできる看護師さんのこと。
ただし、独自判断が求められるような医療行為はNGで、マニュアルに沿う範囲ならOKということらしいです。
歯科医院における、歯科衛生士さんみたいな位置づけでしょうか。もう少し、職能が大きいのかな。
いずれにしても今後は、予防や未病時の受診に、力を入れていくんでしょう。
コトバを変えるなら、「診療看護師で済むうちに、受診しろ」と。「いちいち、医師の時間を増やすな」と。
そういうことなんじゃないかと思います。

自分も、歯科医師のムックを手がけて以降、「か強診」へ通院するようになりました。
毎月約1500円のメインテナンスで、むし歯や歯周病知らず。
「か強診」では、ほとんどの時間を、歯科衛生士と過ごします。歯科医師は、最後のチェックで顔を出すだけ。
ちなみに、一般の歯科医院の場合、「3カ月に1回以上の間を開けたメインテナンス」でないと、保険が使えません。他方の「か強診」は、毎月でも可。
えー、話がそれました。

結論としては、医療のあり方が変わろうとしているということ。
医療業界をブラックにしたままでは、なり手がいなくなりますからね。
その辺を意識して、早め早めの受診をしましょうと。
医師が定時で帰れるよう、患者側も意識改革しましょうと。そういうことなんじゃないかと思います。
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てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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