[483]若い子に「よくできました」と褒められました

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

「すごいですね、ほかのライターさんとは全然違います」
「インタビューが会話になっているって、理想です」

この時期、4月入社予定の新人クンたちが、早くも現場へ投入され始めています。
インターン制度っていうんですかね。
そんな女の子に持ち上げられて、鼻の下を伸ばさないオジサンはいません(相手は、新人ですけど)。

おそらく、彼女の言う「ほかのライターさん」って、用意していた質問を並べ立てていただけなんじゃないでしょうか。
カードに例えるなら、配られた順に切っているだけ。
まるで尋問の呈ですよね。

なぜこういうことが起こるのかというと、ゴールに至るまでのイメージが描けていないんだと思います。
トランプゲームなら、誰でも自然に戦略を構想するじゃないですか。
それは、「勝つ」という目的がはっきりしているからなんです。
ところが、インタビューになると、「こなすこと」自体が目的になったりする。
そうじゃありません。持ち札の使い順こそが重要で、それを組み立てるのがストーリーテリングという手法です。

483.jpg
例えば、最初の話題の中に、切りたい札と似たような内容が出てきたとします。
これらをくっつけられるかどうかは、ひとえに経験の差で、ゲーム慣れしていないと無理です。
実際のケースでは、「麻酔を専攻していたこと」が話題で、抑えておきたいポイントのひとつが「精神ケア」でした。
以前、神経性胃炎の取材をしたことがあったので、切るなら「いま」と思って水を向けてみました。

「麻酔というと、痛みを薬品で感じなくさせるイメージですが、器質的な話だけなんでしょうか?」
「実は慢性疼痛(とうつう)って、精神疾患に分類されるのです・・・以下ウンヌン」

これで1項目クリアです。
これを、「次は、『精神ケア』について教えてください」みたいに質問してしまうと、まったく関連性が出てこないでしょ。
それは、ストーリーではなく、情報の断片。

相手に言わせたいようにさせておいて、その実、ゲームの支配権はコッチで握っている。これがベストでしょう。
たぶんですね、「闘っている」ようにも見えると思いますよ。一部の人から見たら。
普通の「会話」だったら、多少の丁々発止はあるはずですもの。インタビューだからといって、予定調和なんかしていても、まったく意味がありません。
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てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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