[1244]ヘイトスピーチ規制法の射程距離

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

12日に可決された、いわゆる「ヘイトスピーチ規制法」。
その対象は、「本法外出身者で(国内に)適法に居住するもの」に対し、差別的な言動をして、「地域社会から除外」する行為・・・とのこと。
ちょっとわかりにくいので、ケーススタディを考えてみましょうか。
特定の国名を出すといよいよ問題になってしまうので、「火星人」ということにしておきます。

その火星人さん。食べ放題のお店に大挙してやってきて、食べ物をタッパーに入れて持ち帰っちゃったと。
お店は大損害。
頭に来たご主人が、「マナーを知らない火星人は入店禁止」と張り紙しました。
さて、規制の対象になるんでしょうか。
現実には民事で損害賠償を争うことになるんでしょうが、あくまでヘイトスピーチとしてのケーススタディです。

1244.jpg
まだギロンが深まらないなか、一般的な報道例としての『産経ニュース』

まず、火星人は、国内で適法に住居している・・・というわけではありません。そりゃそうですよね、火星に住んでいる旅行客なので、この時点で同法とは無関係になります。
あれ? いきなり腰砕けになってませんか?

次は、差別的な言動かどうか。
同じような言葉に「区別」がありますが、「差別」との差は、グループ分けに一定の根拠・理由があること。
もし、火星人固有の「お持ち帰り」が事実で、ほかの異星人と比べて顕著な現象なら、がい然性はあるといえるでしょう。
つまり、差別的な発言ではないといえます。

最後は、「地域社会から除外」する行為に該当するかどうか。
これは難しいですよね。「星に帰れ」と言っているわけではないにしても、「近づくな」というニュアンスがうかがえますし。
ここでは、拡大解釈しておきますか。

で、結局どうなるのかというと、理念法なので、張り紙を違法行為として取り締まることはできないのです。
訴えがあってはじめて、裁判命令か何かをもらって、はがすことができると。
しかし、前述2点の要件を満たしていないので、この場合は店主側の勝訴。

そう考えると、この「ヘイトスピーチ規制法」とは、国連が勧告してきた「人権にまつわる是正」ではないんですな。
ごく特定の人たちを守る、どぶ板法案みたいなもの。
むしろ、国内に居住する火星人と本国の火星人を区別しちゃってますよね。
なんで、こんなややこしいことしているんだろ。
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Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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