[2203] 官公庁主催のツアーを疑ってかかる・続編

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

[2200] で取り上げた、旅行業法の登録をしていない官公庁が、直接、ツアーを企画・実施してしまったという問題。
氷山の一角ではないのかという部分と、どうやって見分ければいいのかということに、言及させていただきました。
そしたらですね、ここにきて、類似ケースが続々と出てきたようなのです。

例えば、川崎市の地域間交流事業「ふれあいサマーキャンプ」。
市内の小中学生を対象として、3泊4日の日程で他県の自然や文化に触れさせていたものの、その内容が旅行業法に抵触すると判明。今年の開催は急きょ、中止となった模様。
あるいは、神奈川県平塚市の交流事業。
こちらは、伊豆市と岩手県花巻市へ小学校高学年年生を派遣する予定でした。しかし、同様の理由から、今年の実施は見送りに。

官公庁主催のツアー
平塚市のケース、「毎日新聞」から

これらのツアー、何が問題だったのかを、少し調べてみました。
すると、旅行業者にしかできないことというのが、主に3点あるようです。
・運送と宿泊がらみ
・収益を前提とした集金
・企画商品としての組み合わせやアレンジ
これらの項目がいずれか1点でも含まれていたら、官公庁にはできない。

じゃあ、じゃあ、私たち利用者は、何を根拠にヨシとダメを見極めればいいのか。
まず、旅行業者に委託していて、そのことが外見的にわかる場合は、オールOKです。
そうじゃない場合、以下のすべてをクリアしている必要がある。
1.「運送と宿泊がらみ」ではないこと。
現地集合かつ日帰りならヨシ。
2.「収益を前提とした集金」ではないこと。
施設利用料を実費で集めたりするのは構わない。
3.「企画商品としての組み合わせやアレンジ」をしていないこと。
ここは微妙ですよね。例えば、「七福神ウォーキング」などは、実質、組み合わせと見なされていないようです。
「大河ドラマのロケ地を歩く」みたいなのもセーフ。
問われるのは、施設系の組み合わせ・アレンジなんでしょうよ、たぶん。
博物館で学んで、漁港の食堂で食べ放題組んで、アウトレットモールで買い物・・・なんていうのはアウト。
結構ギリギリなのって、ありますけどね。
言えないけど、自然科学館的な施設で見かけました。あれは、本来ダメなんですな。

ちなみに、友だちと一緒にスキーへ行くことが決まり、幹事として仕切った場合。
こういうケースは事業とみなされないので、セーフなんだそうです。
なので、ツアーをしている官公庁と参加者全員がお友達になるという、クリアの方法もあります。

[2202] 限界自治体の空き家はタタミで解決

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

タイトルは地方マターですが、
「せっかくの長期政権なんだから、いつまでも成長戦略なんてやっているんじゃなくて、人口減少社会に対応した国づくりを始めれば良かったのに」
ということを書こうと思っています。

普通に考えれば、人口が減っているのに、経済だけ成長するってのはおかしい。
ただ、人口は8割になったけど経済の縮小を9割で収めた・・・という「勝ち方」はできる。
黒田総裁も、できもしない+2%に固執しているんじゃなくて、「人口が-5%なのに、経済は-3%」。どうだ、すげぇダロという自慢をしたらどうですか。
一人当たりのGDP、つまり所得にすれば、増えていることになるんですから。

国の予算にしても、増えていること自体がおかしい。理屈が合わない。
労働者不足なんですから、公務員を減らして、民間へ異動させたらいいじゃないですか。人口減の割合に応じて。
そうなってくると、庁舎を計画的に縮小していく必要がある。
そこで言いたいのが、標題の話なんです。

限界集落
議会の開催や選挙ができない自治体もあるという

予算削減が前提なら、新庁舎を作るなんて論外。
でも、不動産は余っているんですよね。しかも、一部に「寄付したい」という動きすらある。
じゃあ、活用すればいいのに。
日本の人口は、50年後に3分の2まで減りますよと。
それなら、50年後の庁舎の規模も、3分の2でいいじゃないですか。
6階建てだったものは、4階建て。
小さなビルだったものは、平屋の公民館へ引っ越し。
50年後の異動、もしくは25年ごとのタタミ方に向けて、いまから準備しときましょうよ。

あるいは、それぞれ住んでいる場所が離れている住民。
議会の開催や選挙ができる程度には集まって暮らせるよう、行政が音頭を取りましょうよ。ここでも空き家が役に立つはず。
予算を掛けるポイントは、もうそろそろ、そういう方向に動くはずなんです。
何ごとも、リユース、リデュース、リサイクル。しかも、規模を以前より小さくしてね。
いまの安倍政権。切り替え・・・とまではいかなくても、コンパクト化の必要性をアピールすることはできたはず。
短期政権では、絶対無理です。こんなパラダイムシフト。
10年後か20年後ぐらいになって、慌てて動き出すのかな。

<補記>
広告代理店って、「大会社」が抜けたビルに「中会社」が移ってきて、「中」の後に「小」が入ってきていたじゃないですか。
あれと逆のことが起こったら、オモシロイですよね。

[2201] 権利か文化か、保護対象が異なる「地理的表示」と「地域団体商標」

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

日本とEUとの経済連携協定がらみで、「地理的表示」なるものが取り沙汰されているようです。
これは、例えば「松阪牛」とか「ボルドーワイン」のような、地域ブランドの一種と考えられます。
いかにも中国とかがやりそうですが、米で適当に作ったアルコールを「日本酒」と称したり、自国産の牛を「オージーヒーフ」として販売したり、そういうバッタを廃除するのが目的らしい。

試しに「地理的表示」で検索してみたら、出てくるは、出てくるは。
「田子の浦しらす」「飯沼栗」「江戸崎かぼちゃ」「万願寺甘とう」「みやぎサーモン」・・・キリがありませんな。
でも、これに似た制度として、「地域団体商標」がありましたよね。
「富士宮やきそば」とか「夕張メロン」とか。
国内外の差はあるんだろうれど、基本的に何が違うのか。
そう思って調べてみたら、すでに特許庁が、関係資料を出していました。

「地理的表示」と「地域団体商標」の違い
「地域団体商標と地理的表示(GI)の活用Q&A」

ざっくり読んだところ、おそらく、このような差があるのではないかと。
「地域団体商標」は、個別の発明者や事業者の権利を守るもので、同じ地域の類似サービスに対して損害賠償を請求できる。
一方の「地理的表示」は、地域の文化を保護するもので、同じ地域の類似サービスも保護の対象となる。
このため、「地域団体商標」は特許庁の管轄、「地理的表示」は農林水産省の管轄。
また、「地域団体商標」を主張する場合、被害者が訴えを起こす。つまり、民事事案の考え方ですな。
これに対し「地理的表示」は、国による取り締まりを認めている。こちらは刑事事案の考え方。
だから、両方を併用しても問題ないですよと。

刑事っていう扱いになると、市民による通報義務があったりするんですかね。
あっ、そうか。「地理的表示」として認められているのか、確認しないといけないか。
それはそれとしても、誰が最初に摘発を受けるか、楽しみじゃないですか?
たぶん、アノ国って気がしているんですけど。

[2200] 官公庁主催のツアーは疑ってかかるべきか

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

官公庁や観光協会が主催しているツアーには、ヨシのものと、ダメなものがある?
だとしたら、我々は、どう見分けていけばいいのか。

ことの発端は、神奈川県の海老名市が「直接」企画・実施したバスツアー。
官公庁とはいえ、「旅行業法による登録をしていない団体」が旗を振ってしまったという構図です。
したがって、インチキうんぬんという話ではなく、法を順守していないというコンプライアンスの問題。
主催者・利用者ともども、盲点でしたね。

カナロコ伊勢原市のツアー
問題の詳細は「カナロコ」から

そうなってくると、行政のサイトを信じられなくなってきませんか。
伊勢原市のケースがイレギュラーなのか、それとも良くある話なのか、その判断ができない。
試しに横浜市のサイトを見てみましたが、ロゴという形で、民間業者の存在を確認できました。
登録業者に委託しているんだな・・・と。
ちなみに手がかりはロゴだけ。

一方の藤沢市。
市の主催で「そば打ち体験」なるものを実施しているんですが、これは、市の施設に直接足を運ぶスタイルのようです。
したがって、観光チックだけれども、いわゆるツアーじゃない・・・たぶん。
この辺の見極めも、情報がないですよね。
おそらくは、輸送がらみなんでしょうよ。ツアーかツアーじゃないかは。
そういう視点を、記事にしてくれないかな。

とりあえず、官公庁が主催する団体行動的なものには、2種類あると。
一方は、登録業者の仕切りになっていないと違法なもの。
他方は、直接差配ができる。
その境目は、良くわからないツアー。
加えて、官公庁がその仕組みを知らないっていうケースもあるんだと。

見るだけで、区別できるかいっ。

[1299]「さとふる」を使い始めてから地域が消滅するまでの流れ

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地元に納税するより、お肉や特産品がもらえる「ふるさと納税」を利用しよう。

各自治体は、こうした市民の動きに迎合すべく、返礼品の充実に力を注いだ。
もちろん、そのなかには、横浜市の「動物園基金」のようなパブリック用途もある。
しかし、そのほとんどは個人への利益還元にあり、せいぜい「地元特産品の周知」程度の運用結果しかもたらさなかった。

一方、住民に浮気された各自治体はどうなったのか。
我が町藤沢市は、2015年度の試算において、2億8000万円のマイナス税収。
このたびはじめて「さとふる」の利用を検討するとともに、返礼品の募集を呼びかけている。
しかし総務省は昨年、「物で釣る」風潮に危機感を感じたのか、返品率に一定の制限を設けようとした。
なぜなら、最高で8割ともいわれるリターン率の高さは、国全体でみたとき、真の税収額を引き下げるからである。

さとふるのサイト
まるで物販サイトのような「さとふる」

「ふるさと納税」を視野に入れないと減収する。
かといって、「ふるさと納税」を利用しても原価がかさむ。ヘタしたら、損益分岐を下回る。
いずれを選択しても赤字が避けられない場合、行政サービスはどうなっていくのか。

救急車を呼んでも、なかなか来ない。
警察に通報しても、犯人を取り締まれない。
家が燃えても、消防車が来ない。
ゴミを出しても、収集してくれない。

その結果、治安は悪化し、地価が下がり、やがて「住んでいることへのメリット」より「デメリット」が上回る。
住民の流出は、避けられないだろう。
居住地以外の自治体に税を納めるということは、その地域の消滅に手を貸していることなのである。

なぜ、こんなおかしな仕組みを続けているのか。
かつてあった、「タバコは地元で」の看板がなつかしい。

[1298]「テロ等準備罪」は防犯訓練にも適用されるのか

~その記事、論点ズレてませんか?【ニュースの視点】~

よく映画などで、ネットオタクと協働しながら犯人を追い込んでいくシーンって、ありますよね。
玄関に設置するセンサーの付いたライトなんかも、そう。
敵や空き巣の行動を計画的に想定して、こちらが有利な状況に持ち込む。
こうしたシミュレーション行為は、「犯罪計画」と受け止められてしまうのでしょうか。
あるいは、同じ「犯罪計画」にも良いものと悪いもの、取り締まられるものと取り締まられないものがあるんでしょうか。

話を原点に戻しましょう。
「テロ等準備罪」はもともと、国連総会で論じられたワールドワイドなテーマですよと。
頻出するテロ事件を受け、何かしらの対策を各国でしておかないと、水が低きに流れるのと同様、テロがゆるきに集ってしまう。
取り締まり強化をする国はいずれ出るんだから、みんなでやっておかないと、アンタの国だけ狙われるよと。
ここまでは、いいですよね。

テロ等準備材
賛否両論が比較的良くまとまっている「NHK NEWS WEB」

推進派のおっしゃることは、ごもっとも。
これに対し反対派は、「国連の条約を批准すれば良いだけの話で、新たな法律を制定する必要はない」という意見と、「運用の仕方にバイアスがかかるのでは」という懸念があるようです。

「水が流れてこないように盛り土をしようよ」という前提に立てば、前者の意見は弱いと感じます。
洪水が来たらビルの屋上に避難すればいいじゃん。いまあるものでも対応できるよ・・・ってことですからね。
これは、ちょっと怖い。
一方の「思想制限じゃないか」という懸念には、「憲法一三条」にある「個人の尊厳」で対抗できるはず。
憲法のほうが上位法ですからね。
ただ、どうやって無実を証明するかが問われるでしょう。
何のための「計画」だったんだと。

そこで問われるのが、冒頭の防犯計画。
普通に考えれば、防犯=無実が当たり前。
ただし、それを前提にすると、言い訳や隠れみのに使えてしまう。
「ビルを爆破しようとしただろ」
「いえ、もしそうなったら何が必要になるのか、シミュレーションしてたんです」
この言い訳を言い訳と受け取るかどうかは、属人的な判断になりそうじゃないですか。

自分は、総論で賛成ですけど、この1点が不安。
犯罪小説を書いても「セーフ」なんだろうけど、なぜ「セーフ」なのかが見えない。
犯罪小説を書くことと犯罪計画を練ることの間に、法律的な区別が付けられていない。
逆に区別を付けてしまうと、その瞬間、隠れみのを認めてしまう。
これは矛盾なんじゃないかな。どうなんでしょ。
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Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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