[2437] 観光に詳しくない観光課

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

まさに、八方ふさがり、前代未聞の事態が発生しました。
例の観光コンテンツ。舞台となった県の観光課が、問い合わせ先として載ることを拒否してきたのです。
理由は、「観光案内に長けている職員を配置して」いないから。
オーイ、おたく、何の課やねん。

観光情報サイトを開設している委託団体にも頼んでみたんですが、
「自社で作成したコンテンツ以外は、責任が持てない」
とのこと。
断られるなんて想定、してなかったからな。
八方ふさがり。前代未聞。
どうするんでしょ。

カモがフレームインした湖の写真
茶濁としての「日本で一番大きな湖」、2010年訪問

「日本で一番大きな湖」のある県。確かに、外海には通じておらず、八方ふさがりですけどね。
えと・・・場所については、それ以上、書けません。

さて、3日後の納期を控えて、この始末。
さっそく編プロに相談したところ、
「コーノさんが八方ふさがりだったら、誰ができるんですか」
みたいな反応。
結局、自力で切り抜けるしかなさそうですね。

実は今回、県内の幅広い地域を紹介しているため、市町単位の観光課には相談していなかったんです。
そこで、県庁所在地である「O2市」に頼ってみようかと。
隣接した市町の情報も掲載しているんですが、ここは、ギャンブル。
というか、「O2市」に断られると、いよいよもって一六方ふさがり。全域通行止めです。
すなわち、このミッションは、「ウン」と言わせること。
詳細な内容を告げて「承諾を得る」という、いつものフローではありません。
もっともらしい一般論で、「O2市」を丸め込みます。
現在、19:06。決戦はあした。

っていうか、フツー、断らないって。
おたく、何の課やねん。

[2436] ライターというポジションは、バッターというよりキャッチャー

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

「感情的で、少しクセのある人なので、気をつけてくださいね」

取材前、担当からそんなアドバイスを頂戴することがあるものの、苦手じゃないんです。そういう人。
良く「釣り」に例えることがあって、むしろ、どういうエサを投げると効果的なのかがわかりやすい。
ワームだと反応が鈍いけど、クランクベイトなら100パー食いつくな・・・ってな感じですかね。

また、感情的イコール怒りやすいってことでもないようです。
表現がストレートなだけ。
だから、「なるほど、そこは逆なんですね」みたいに、そのまま受け入れば問題なし。
単にスピーカーが壊れていて、大きな音しか出ないだけ。

まあ、そんなふうに説明しても、なかなか理解してもらえなかったのです。いままでは。
ところが、ある日のこと。
どうやら彼ら担当は、バッターの心理でインタビュイーを見ているんじゃないかと。
そんなことに気付きました。

野球の道具イメージ
何も申しません、茶濁です

改めて、インタビュイーがピッチャーだとします。
「緩やかなカーブだったら何とかなるんだけど、ストレートが来たら怖えぇな」
そんなふうに考えるのは、バッターなんですね。

対するライターは、
「緩やかなカーブだと意味が取れないから、ストレート投げてくれないかな」
って考えます。
微妙なスライダーの場合は返球して、ストレートを要求する。
「それは、誰に対する誠意なんですか、お客ですかスタッフですか」
「スタッフなわけねぇダロ」で、ズバーンと答が見える。
球筋、走ってます。反応バツグン。

次は、外角低めに投げてもらいましょうか。
「一言で誠意って言ってもいろいろありますが、手を抜かないってコトですかね」
「手を抜かないなんて当たり前なんだよ。そうじゃないの、客の要望していることを言われる前にヤルってことなの。それが誠意なの」
ズバーン。いいですね。
「言い換えるなら、共感力を軸にした先読みする力でしょうか(誠意じゃねぇじゃん)」
「そう。だからね、ボクたちはクドクドクドクド・・・」

この辺までかみ合ってくれば、一丁上がりってなもんで。
だから、全然、怖いと感じたことはないんです。
球が速ければ速いほど、いいインタビューだなと思います。
何せ、キャッチーですから。
ライターはピッチャーに投げさせるのが仕事で、打ち込もうとは考えていません。

[2435] 物語より腕自慢

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

最近、ネタが偏ってきましたね。
だって、仕事のほとんどが、歯科の書籍とAGAですから。
あと1カ月は、こんな状態が続くと思われます。

さて、歯科の書籍で取り組んでいるのは、「医療本をおもしろくする」ライティング。
医療内容より、現場で起きている物語を掘り下げていこうという内容です。
書籍自体の置き場も、一般誌のコーナーをねらっていきます。

取材時における各センセーの反応は、おおむね好意的。
とくに歯科の場合、健康な人がその状態を守るために通院しはじめているので、治療のことを書いても刺さらないわけです。
フツーの人には、フツーの物語が利く。
その一方で、「物語より腕自慢」というセンセーが、どうしてもいらっしゃるんですよね。

眞葛焼の置物
腕自慢という茶濁でございます

わかんないかなぁ。
フツーの人がこうした精緻な置物をもらったって、かえって困っちゃうわけですよ。
同様に、無切開インプラントが受けられるって言われても、ピンと来ない。
そんなことより、「へー」という驚きとか、「そういうことなんだ」みたいな気付きが重要だと思うんですけどね。

例えば、カリフォルニア州の人たちは、自分の家よりキレイなクリニックにしか足を向けないそうです。
なぜなら、患者じゃないから。
なんでわざわざ、劣悪な場所へ行く必要があるのか。
フツーの人がお金を払ってまで腰掛けるソファって、病院チックな業界ソファじゃないだろ。
つまり、すべてにおいて、「comfortable」さ・・・日本語だと「快適」なんですけど、「費用に見合う」「それ相応」というようなニュアンスが混ざります・・・が求められるんです。
施設側も、友人として隣人として、お出迎えする。もはや、医師と患者の関係ではありませんよね。
日本でも、いずれ、そうなっていくんでしょう。

にも関わらず、無切開インプラントなんかを推してきますからね。一部のセンセーは。
技術は最新でも、発想が遅れてるなぁって思います。
そういう医院に限って業界ソファだし。
もちろん、書籍に収納しているのは、カリフォルニアのような物語とそれを実践している医院の話です。
読んでいておもしろいでしょ。
少なくとも、無切開インプラントよりは。

[2434] 院長は神主さん? 科学と宗教の融合

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

「この間、神職の資格を取りました」
そう話したのは、取材していた某歯科医院の院長。
関西の某大学で行っている通信教育を利用すると、誰でも可能みたいです。
びっくりしました。

ナムナムーッで治すわけではないので、念のため。
日本人の文化というか、根底にあるものを理解しようとしたとき、神道の理解が欠かせなかったそうです。
また、心の内が施術に現れる側面も、あるんじゃないでしょうか。
先生いわく、祈るような気持ちで治療すると、予後がいいそうです。
この辺、オカルトにならないような記述が求められるでしょう。

SFチックな枢機卿のイメージ
あくまで茶濁です、文章とは関係ございません

個人的には、科学(医学)と宗教の融合という部分がオモシロイと感じました。
だって、科学は宗教を否定してきたわけでしょ。
万物は神様が造りたもうた・・・いやいや、ビックバンから始まった自然現象です。
神様は人間をご自身に似せて創造した・・・いやいや、DNAというタンパク質が関わっています。
要は、「説明できないことを神様のせいにしていた」のが宗教であって、そのメッキを少しずつ剥がして「法則に置き換えてきた」のが科学。
シャーマンと医師の関係も同様です。

ところが・・・。
この現代にあって、シャーマン兼医師。
誤解のないように繰り返しますが、本当の趣旨は前述の内容ですよ。
そうではなく、科学と宗教の融合という意味で、シャーマン兼医師と言っています。

この発想って、新しい切り口になる可能性を秘めているんじゃないでしょうか。
コミュニケーションスキルとか「トリートメントコーディネイター」みたいな欧米の発想ではなく、接遇を日本人の原点である神道から捉え直していく。
万物に神が宿る八百万神(やおろず)という観点から、歯や体のことを考えていく。
あながち、好きですけどね。こういう発想。

[2433] 医院の診療時間の間がミョーに空いているワケ

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

「取材現場の裏話」じゃないんですが。
標題、医師は休診の間に何をやっているのか・・・という裏話です。

大前提として、小規模な医院ほど「医療と事務の分化」を徹底できず、センセーが丸抱えすることになります。
ですから、まず考えられるのは、カルテ、会計、保険の点数・・・といった事務作業。
また、医療機器のメンテナンスや新規導入の打合せもあるでしょう。業者さんが昼休みなんかにやって来るわけです。
広告の追加や更新、場合によっては取材も必要。小職のようなライターがご面会します。
こうした事務系のほかにも、まだまだ、ヤルことはあるのです。

クリニックの診療時間表
イメージです、実在する医院のものではありません

例えば、訪問診療を扱っている場合。
訪問診療というのは、医院内ではなく、各家庭へ出向いて治療する取り組みです。
上の表を例に取ると、水曜日の終日か、木曜の午後あたりですかね。
もちろん、絶対というワケでは、ありません。一例です。

また、「学会」というヤツもございまして。
最近、ドラマなんかでもクローズアップされているので、聞いたことがあるかと思います。
論文を発表したり、「認定医」などの資格を取得・更新したり、あるいは新しい技術を学びに行っているケースなんかも考えられるでしょう。
この学会で日曜日をつぶしてしまうと、休む日がありません。
よって、水曜日をお休みにしている場合もあります。
また、土曜日の診療時間が早いのは、この学会への準備をしているからだったりします。
もちろん、絶対というワケでは、ありません。一例です。
以外と「純粋な休み」ってのはないんですね。

他方、大規模な医院は分業が利きます。
年中無休・・・なんてクリニックもありますしね。
ただし、好きなセンセーが年中無休ということではなく、基本は、どの医師も一緒。
休診日が多いからといって、安直に「ヤル気のない医院だな」と判断するのは、お門違いです。
むしろ、訪問診療みたいな地域貢献をしているクリニックほど、診療時間の間が空く傾向にあります。
もちろん、絶対というワケでは、ありません。

[2432]「月百本」とか、そんな簡単に言うなって

~記事はどのようにして作られるか【取材現場の裏話】~

前々回で紹介した、良くわからん取材の続編。
行ってきましたよ。
そしたら、コチラの予想通り、事実確認で終わりました。
結局、ラーメンの具の確認で終始したというオチです。
まあ、1本1万円くれるなら、別にいいですけど。

ところが、話はココで終わらなかったんですね。
当所、8本予定だったのに、クライアントいわく「数が中止半端だから、100本くらいになりませんかね」と。
しかも、業界的な最盛期は初夏なので、5月中に納品できないかと。

表情豊かな石仏オブジェ
ソッチ系の、男性向けお悩み記事でございます

「ひゃっぽん」って・・・あのさ、1日3本書いたとして1カ月丸々取りかかりってことですよね。
第一、取材する時間がないじゃないの。
それに、このレベルのライティングで月100万円って、普通はありえない数字なんです。
普通車でF1に出場しろっていうのか、アメリカまで泳いで渡れってのか、そういうお話をされているわけ。
無理筋を、お金で解決しようとしていらっしゃる。
コッチは、工場じゃ、ねぇんだ。

逆に、工場でできるとしたら、コピーコンテンツが前提になってくる。
自分の感覚値だと、1本2000円くらいの内容。
でも、自分が1万円もらっているのは、工場じゃできないクオリティに整えているからなんです。
医療系の取材歴は500院を超えるし、広告規制も十分に理解している。
他社の仕事もあるから、できて、月15本が上限。

なんだかなー、いよいよ取材の意味が見えなくなってきた。
もうさ、クラウドに振っちゃえば?
もちろん、医療系の知識なんて持ち合わせてないでしょうから、禁則とかバシバシだと思いますよ。
でも、月「ひゃっぽん」って、そういうことなんです。
オリジナルコンテンツで、そんな量産、できるはずがないでしょ。

第一回、もやし編。「もやしは、白い色をしていて10センチくらいの長さです」と店長は語った。
第二回、ナルト編。「ナルトは、茶色い色をしていて10センチくらいの長さです」と店長は語気を強める。

前回同様、ラーメンに例えてみましたが、作る意味あるのかなぁ。
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てつまる

Author:てつまる
神奈川県を中心にフリーで活動しているライターです。
超IT系を除き、医療・各士業・経営者・アスリートへの取材、アーティストプロモート(情報発信)、イベントレポなどを手がけています。

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